広島経済新聞の2022年PV（ページビュー）ランキング1位は上半期に続き、沿岸部のショッピングホール内にある水族館「マリホ水族館」の開館5周年を伝える記事だった。

　ランキングは今年1月1日から12月15日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り（カッコ内は掲載日）。

1. 広島の「マリホ水族館」が開館5周年　開館日は入館料5円に（6/8）

2. 広島マリーナホップが解体　2025年に多目的サーキット整備へ（1/18）

3. 広島であんぱんフェス　県内外から35店が参加、あんぱん40種類販売へ（5/11）

4. 「広島民なら分かる」キーホルダー、カプセルトイに　設置場所はあえて秘密（4/22）

5. 映画「ドライブ・マイ・カー」の広島ロケ地マップ　高速4号線や大崎下島など（1/11）

6. 広島県は自宅で飲むコーヒーにかける金額が全国1位　「コーヒーの日」調査で（9/30）

7. 広島に高級食パンのサンドイッチ専門店　広島駅弁と岸本拓也さんコラボ（5/26）

8. 広島・呉駅周辺の開発事業者が決定　「そごう呉店」跡地も再生へ（3/4）

9. 広島・八丁堀「ZARA広島店」閉店へ　イオンモール広島府中店が県内唯一に（1/19）

10. 広島のお寺に「おみくじ付きハンバーガー」自動販売機　住職が設置（2/16）

　マリホ水族館は広島市内で唯一の水族館として、2017（平成29）年6月に広島マリーナホップ（広島市西区観音新町4）に開業した。広島市に水族館がオープンするのは約19年ぶり。「水族館プロデューサー」の中村元さんが監修し、商業施設内で運営する都市型水族館は中四国地方で初めてだった。敷地面積は約1193平方メートル、施設面積は約611平方メートルの1階建て。

　広島マリーナホップは2005（平成17）年3月から供用を始め現在に至るが、賃貸借契約が終わる2025年3月以降の活用策にマリーナホップの継続案は選ばれなかったため、マリホ水族館は2024年11月末での営業終了が決まっている。今後の営業については関係各所と調整中といい、方針が決まり次第、ウェブサイトで発表する。

　広島マリーナホップ広報の藤本智子さんは「5周年の時はものすごい人の多さだった。大変ありがたく思っている」と振り返る。同館で周年を祝えるのは7周年までとなるが、「いつ来ても、いつも楽しい水族館でありたい」と藤本さん。今後も半年に1度のペースで企画展は続ける。

　2位には、広島マリーナホップが解体後に多目的サーキット施設を整備する記事が続いた。レーシングチームを運営するトムス（東京都世田谷区）が代表法人となり、今年8月末にはバルコム、広島マツダ、マツダの4社で共同準備室を設置している。

　パンに関する記事も話題も集めた。県内外から集めた「あんぱん」を販売するイベントは、広島では2021年10月に初開催した。その後も、JR広島駅北口の複合ビル「グラノード広島」と広テレビルの間にある公的空間「エキキターレ」（東区二葉の里3）を会場に定期的にイベントを開いている。

　「高級食パン」で作ったサンドイッチの専門店「TERRA NATURALE（テッラ・ナチュラーレ）」（中区堀川町、TEL 082-881-7757）は、弁当・総菜などを製造・販売する「広島駅弁当」（東区矢賀5）が出店した。ベーカリーコンサルティング会社「ジャパンベーカリーマーケティング」（横浜市）の岸本拓也社長によるプロデュースで、イートインも利用できる。

　ハンバーガーの自動販売機も中四国、九州地方に初登場した。閉塞（へいそく）感のあるコロナ禍に明るい話題を提供したいと、広島の寺院「本覚寺」（中区十日市町1）住職の渡部公友さんが個人で設置した。価格は1個300円～350円。売り上げの一部は運営する「こども食堂」の支援に充てる。

　相生通り沿いの路面店「ZARA （ザラ）広島店」跡には6月、大創産業（東広島市）が「Standard Products（スタンダードプロダクツ） 広島八丁堀店」「THREEPPY（スリーピー） 広島八丁堀店」を同時オープンした。「Standard Products」は中四国エリア初出店。

　このほか、呉駅周辺の再開発事業も動き出した。開発エリアは呉駅から呉中央桟橋までの呉駅周辺。計画には土地の未利用状態の長期化と、呉市の玄関口としてふさわしいにぎわいの再生が大きな課題になっていた呉駅前の「そごう呉店」跡地の再生も含まれる。2023年度末までの着工を目指す。