カキの生産量と消費量日本一を誇る広島県が現在、カキにスポットを当てた観光プロモーション「牡蠣食う研(かきくうけん)」の特設サイトをオープンしている。
広島の特産品であるカキを使った観光プロモーションは2017(平成29)年から始まった。広島駅南口で小規模飲食店が集まる「エキニシ」エリアと横川駅周辺の2エリアで、はしご酒スタイルでさまざまなカキ料理が楽しめる「はしご牡蠣(かき)」を提唱してきた。今回は、観光客が広島でカキをより楽しめるよう生産者や料理人などが集まり、中長期的に取り組んでいく。
県では9月、プロジェクト第1弾企画として「白いカキフライ」を開発した。福山出身で東京のとんかつ店「成蔵(なりくら)」店主の三谷成蔵さんが、大味になりがちな大衆料理のカキフライを素材にこだわり、低温でじっくり揚げて作った。開発に携わった大崎上島町の塩田跡でカキの養殖を手掛ける「ファームスズキ」の鈴木隆社長は「口に入れると衣が溶けた。生カキの良さが生きている」と話す。「白いカキフライ」は今後、フードプロデューサーによる監修の下、広島市内の飲食店で提供する予定という。
カキフライのほか、カキ飯や焼きガキ、カキのオイル漬けのメニュー開発を予定する。