日本初「子どものための科学館」が30周年-特別プラネタリウム上映

広島市こども文化科学館で上映が始まる「夕凪の街 桜の国」(C)こうの史代・双葉社

広島市こども文化科学館で上映が始まる「夕凪の街 桜の国」(C)こうの史代・双葉社

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 今年で開館30周年を迎えた「広島市こども文化科学館」(広島市中区基町5、TEL 082-222-5346)で4月24日から、コミックス「夕凪の街 桜の国」のプラネタリウム上映が始まる。

「広島市こども文化科学館」外観

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 1980(昭和55)年に日本初の子どものための博物館として開館した同館が30周年の記念プラネタリウム番組として制作するのは、広島出身の漫画家・こうの史代さん原作の「夕凪の街 桜の国」。

 原爆をテーマにした作品は、原爆投下後の1955(昭和30)年を生きる女性・平野皆実と半世紀後に東京で暮らすめいの七波の2人を通して、原爆が残した心と体の傷を抱えながら懸命に生きた被爆者の思いと日常を描くもの。ストーリーはプラネタリウム上映に当たって再構成し、スクリーンには星空やイラストを投影。高野志穂さんらキャストが声を吹き込んだ。

 同館では、これまで原爆をテーマにしたプラネタリウム番組は上映しておらず、今回が初の試み。「やりたいという思いはあった」と制作に携わった前館長の加藤さん。制作スタッフは広島出身者など「広島」にこだわって集め、プラネタリウムのエンディングには広島で青春時代を過ごした吉田拓郎さんの楽曲を起用した。

 プラネタリウム上映に合わせて、館内では同作品の原画展も開催。同館は特別プログラムの上映を通して、「次世代を担う子どもたちを始め、県内外の多くの人々に、被爆の実情、平和、そして未来を伝えたい」としている。

 上映時間は約50分。料金は、子ども=250円、大人=500円。9月5日まで。

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