「瀬戸内海を原発から守りたい」-広島の飲食店など80店で同時イベント

2日間の募集応じた参加店舗が記されるフライヤー

2日間の募集応じた参加店舗が記されるフライヤー

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 瀬戸内海を埋め立てた上に原発の建設を計画している山口県上関町田ノ浦の「上原原発」問題を受け、「何かやらないといけない」と広島や山口を中心とした飲食店、アパレルショップ、ライブハウスなど約80店舗で現在、原発に関する映像作品の上映や写真展、ライブなどを行うイベント「NO NUKES RELAY(ノーニュークスリレー)」を開催している。

飲食店での写真展示風景

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 業態や地域の異なる約80店舗が参加する同イベントは、山口県祝島と田ノ浦を中心にした原発問題を報告するビデオレター「ぶんぶん通信」の上映や写真の展示などを通して情報発信を行うもの。埋め立てや原発建設の反対以前に、「現地でどんなことが起こっていて、実行されるとどうなるのか」、知ってもらうことを目的に開催している。

 約80店舗を取りまとめる「発起人」役は、広島の音楽喫茶「ヲルガン座」(広島市中区十日市町1)と「雑食系」ミニシアター「横川シネマ」(西区横川町3)、尾道の音楽ショップ「れいこう堂」(尾道市)の3店。ヲルガン座や横川シネマはイベントの開催が多いためその特色を生かし、イベント形式で原発を紹介しようと企画した。

 「一つひとつの店の力は小さいが、集まれば大きい」とヲルガン座のゴトウイズミさん。知り合いや店に声を掛けていき、9月末に2日間で60店が集まったという。参加を断られた店もあるが、多くの店からは「やらないといけないと思っていた」と声が上がり、原発問題を強く意識している様子がうかがえたという。イベント開催中にも参加を希望する店舗は増えていき、結果的に80店舗という大きな集団になった。

 参加店舗は、若い世代が利用する店が多く、「10~20代から反応があった」とゴトウさん。イベントをきっかけに勉強する人やニュースを見るようになった人もいるという。関心を示す人が増える中で「ほかでもこういった動きが広まればいい」とも。今後は、リアルタイムで変化していく現地の状況を見ながらイベントなどの企画の継続を検討する。

 イベントは10月25日まで開催。開催店舗などの詳細はNO NUKES RELAY(ノーニュークスリレー)のブログで紹介する。

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