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広島の観光名所「おりづるタワー」にウォールアート 戦後100年テーマに描く

ウォールアートを制作するこうの史代さん。「慰霊」をテーマに作品「心経」を描いた

ウォールアートを制作するこうの史代さん。「慰霊」をテーマに作品「心経」を描いた

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 世界遺産・原爆ドーム近くの観光名所「おりづるタワー」(広島市中区大手町)に4月29日、広島にゆかりのあるアーティスト9人が描いたウォールアートがお目見えする。

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 ウォールアートは、おりづるタワー東側にある9層から成るらせん状の「スパイラルスロープ」の壁面9枚を使う。壁面の大きさは幅約24メートル、高さ約4メートル。戦後100年を迎える「2045年」をテーマに、「この世界の片隅に」の作者・こうの史代さんら20~90代のアーティスト9人が描いた。

 ほかアーティストは、版画家・土井紀子さん(9層目)、美術作家・若佐慎一さん(8層目)、アーティスト・SUIKOさん(スイコ、7層目)、ビジョンプロジェクター・田中美紀さん(6層目)、こうの史代さん(5層目)、現代美術作家・山本基さん(4層目)、美術家・三桝正典さん(3層目)、切り絵・絵本作家・毛利まさみちさん(2層目)、洋画家・三浦恒祺さん(1層目)。

 1月21日から制作を始め、4月26日まで続く。1階から屋上展望台まで歩いて上り下りができるスロープの壁面をキャンバスにすることから、営業中も制作を続けている。

 おりづるタワーは、「試練を乗り越えてきた『人の強さ』と、『優しさあふれる未来』を感じられる場所」をコンセプトとして、2016(平成28)年に開業した。運営する広島マツダは1933(昭和8)年に、当時の原爆ドーム一帯に位置する猿楽町(さるがくちょう)で創業。1945(昭和20)年の原子爆弾投下で社屋は倒壊し、全社員を失った。戦後75年を越えた今、未来へ向けて何が残せるかという思いから、ウォールアートの制作が始まったという。

 完成は4月29日。

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