広島駅など広島・山口エリアの17駅に4月1日、世界74言語に対応したコミュニケーションツール「POCKETALK(ポケトーク)」が導入された。
ポケトークは、ソフトウエアやハードウエア製品の企画、販売を行う「ソースネクスト」(東京都港区)が2017年12月に開発したハードウエア製品。互いに相手の言葉を話せなくても通訳がいるように対話できるAI音声翻訳機で、英語や中国語、韓国語、ロシア語、フランス語、タイ語、ベトナム語など74言語のうち、任意の2言語でコミュニケーションできる。
対話のために設計された専用機ならではの使いやすさが特長で、翻訳は端末ではなくクラウド上のエンジンを使うため、精度が高いという。繁華街や駅などの人混みでも快適に会話ができるよう大音量のスピーカーを内蔵しており、人の声が認識しやすいノイズキャンセル機能を持つデュアルマイクを搭載する。本体サイズは縦11センチ、横5.98センチ、厚さ1.58センチで、重さは約100グラム。2.4インチのタッチスクリーンで操作を行い、1回の充電で連続約7時間利用できる。
JR西日本では訪日外国人客の増加に伴い、インバウンド強化の一環としてタブレット端末による翻訳や広島駅、宮島口駅への通訳スタッフの配置を行ってきたが、サービス強化の一環として今年1月に訪日外国人客が多い広島駅、三原駅、宮島口駅、岩国駅、下関駅、呉駅の6駅でポケトークの試行導入を進める中、今月1日に17駅、50台に設置する駅を拡大した。
主な導入駅と台数は、広島駅=20台、三原駅・徳山駅・新山口駅・新下関駅=各3台、東広島駅・新岩国駅・厚狭駅・下関駅・宮島口駅・呉駅=各2台、岩国駅・山口駅・三次駅・長門市駅・西条駅・可部駅=各1台。
広島駅では新幹線ホーム、新幹線・在来線改札口、案内所に用意し、職員らがストラップを首から提げて訪日外国人客からの問い合わせに活用する。今後はシーンに応じてタブレット端末と使い分けながら活用していく。