「瀬戸内しまなみ海道(西瀬戸自動車道)」でのサイクリングや周遊観光を楽しんでもらおうと尾道市とヤマト運輸が3月13日、「しまなみ海道手ぶら当日便」の実証実験を開始した。
サイクリストの聖地として国内外からの観光客でにぎわう「しまなみ海道」ではこれまでも宅配業者が自転車や荷物の配送サービスを実施してきたが、島しょ部への当日配送は今回が初めて。
観光途中での手荷物預けや宿泊施設へ荷物を送る手段が限られているため、手ぶらで移動・観光したいという観光客の要望を受け、今年2月に包括連携協定を結んだ両者が同サービスを企画した。
しまなみ海道にある宅配便センター9カ所へ指定の時間までに手荷物を持ち込むとエリア内の宿泊施設や宅急便センターに当日中に配送する。対象となる宅急便センターは尾道高須センター(尾道市高須字新涯)、尾道商店街センター(土堂1)、尾道港手荷物預かり所(東御所町、JR尾道駅最寄り)、尾道美ノ郷センター(美ノ郷三成字川尻)、尾道向島センター(向島字餅之木谷)、尾道因島センター(因島中庄町字時森)、尾道瀬戸田センター(瀬戸田町沢字宮沖)、越智センター(今治市伯方町大字叶浦字新居甲)、今治中央センター(常盤町、JR今治駅最寄り)。
尾道を出発し、今治到着後にUターンして戻ってくるルートで、1日1往復する。出発時は宿や島内の宅急便センターから目的地へ荷物を配送する。利用料金は807円~1,930円。
荷物を送ることで預け入れや受け取りに戻る移動時間を短縮できるため、しまなみ海道での滞在時間を増やしたい尾道市。担当者は「サービス周知に力を入れて旅の組み立てに役立ててもらいたい」と話す。
実施期間は11月30日まで。