米国と日本のアーティストらがシンポジウム-ギャラリーGで

写真=8月4日に行われたトークセッションの様子

写真=8月4日に行われたトークセッションの様子

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 展示会「0×0(ゼロバイゼロ)」に参加している米国と日本のアーティストらを招いたシンポジウムが8月4日、ギャラリーG」(広島市中区八丁堀、TEL 082-211-3260)前公開空地で行われた。

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 今年で3年目を迎える同ギャラリーは、広島を拠点とするコミュニティーギャラリー。8月6日前後のこの時期には毎年「ヒロシマ」をテーマに展覧会を企画してきた。今年は7月31日より、広島とニューヨークという2つの都市に関わる作家らの作品を展示している。

 「0×0」というネーミングには「ゼロかけるゼロは、ゼロにしかならない、暴力を重ねても何も産み出されない」という意味を込めたという。同シンポジウムでは、参加アーティストが「8・6」「9・11」などに触れながら自分の作品について1人ずつ意見を述べた。ニューヨークで活動するアーティスト・ジュディス・クルガーさんは、同時多発テロのあと、避難する人が多いなか、フジムラ・マコト(アーティスト)さんに呼ばれ、ニューヨークへ向かい日本画を描いた体験を話した。

 広島出身の船田さんは冒頭で、「広島で意味深なことをするともっと意味深になる」とはにかみ、「(阪神大震災で)街が悲惨な状態のなかでも配給をもらうため並ぶ人たちは笑顔だった。人間生きるためにはタフさが必要だと実感した」と阪神大震災での自身の体験談を披露、「話題性のあることをやってみる、エネルギッシュなことをやるのが平和への近道では」と会場を唸らせた。

 参加者は高齢者も多いなか、大学生や20代~30代の姿も見受けられた。船田さんを知っていたので参加したという女性会社員は「開放的な空間で気兼ねなく戦争の話を聞けた」と話す。同企画実行委員長は最後に、「同ギャラリーが世界に発信できる美術の拠点になれば」と締めくくった。

 韓国・バングラディッシュなど同展の参加アーティストは10人。縦長の絹の生地に「子どもの顔」を描いたり、ゴールドの装飾を施すなど、アーティストらがそれぞれの作品を出品。同ギャラリー天井からつるするして展示している。開催は、同19日まで。13日、14日は、休館。

ギャラリーG

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