中国電力株式会社(代表取締役社長執行役員:中川 賢剛、以下「中国電力」)および株式会社エネコム(取締役社長:大元 宏朗、以下「エネコム」)は、このたび、国立大学法人 広島大学大学院先進理工系科学研究科 林田 智弘研究室(以下「広島大学」)と、AIを活用した電力需要予測※1の高度化に向けた共同研究の取り組みを開始しましたので、お知らせします。
中国電力およびエネコムでは、これまで、スマートメーター※2から収集した中国電力のお客さまの電力使用量データや気象情報(予報・実績)をAIで分析し、当日から3日先にわたる電力需要の予測を行う検証を重ねてきました。本共同研究は、中国電力が蓄積してきた電力需要予測の実務経験に、広島大学が有するAI・機械学習※3に関する学術知見と、エネコムが有するデータ分析分野における専門的な知見・技術を融合することで、AIを活用した電力需要予測の高度化を図り、予測精度および実用性のさらなる向上を目指します。
近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、自宅等に設置した太陽光発電の自家消費が増加していることや、蓄電池の普及などにより、電気の使われ方が多様化する中、本共同研究を通じて電力需要予測の高度化を図ることで、社会全体での電力需給運用の効率化や安定供給の一層の確保に貢献できるものと考えています。
また、多様なデータを活用した分析技術の高度化により電気事業におけるデータ活用のさらなる拡充に貢献するとともに、本共同研究に参画する広島大学の学生に対し、実務に即したAI・機械学習の研究機会を創出することで、実践的なデータサイエンティストの育成につなげてまいります。
<共同研究の概要>
1.研究内容
スマートメーターから収集した中国電力のお客さまの電力使用量データおよび気象情報(予報・実績)をAIで分析することで、当日から3日先にわたる電力需要予測を行う。加えて、新たな電力需要予測モデル※4の開発を行うことで、予測精度および実用性のさらなる向上を図る。
2.各機関の役割・目的

3.研究期間
2026年4月~2027年3月末
<データ連携の流れ(イメージ図)>

※1 電気は需要と供給を常に一致させることが求められており、発電・小売電気事業者は、需要を高精度に予測したうえで需給運用や発電計画の策定を行う必要がある。需要予測の精度を向上させることで需給バランスの最適化が可能となり、社会全体における電力需給運用の効率化および安定供給の確保・強化につながる。
※2 家庭や事業所の電力使用量を30分ごとに計測・記録し、通信機能により遠隔からデータを送信できる電力量計。
※3 AIを活用してデータから規則性や特徴を学習し、将来の値を予測する技術の総称。
※4 電力需要を予測するためのAIを活用したモデルであり、電力使用量データや気象情報等を入力して、将来の電力需要を推定する。
※5 データの収集、蓄積、加工、分析を行うためのシステム基盤の構築作業。