広島のデザイン会社「IC4DESIGN(アイシーフォーデザイン)」(広島市中区小町)の初個展「ライン・デン・シティ」が5月25日、アーバンビューグランドタワー公開空き地内のギャラリーG(上八丁堀、TEL 082-211-3260)で始まった。
広島を拠点に広告や出版物のデザイン・イラストを手がける同社初となる個展では、社長のカミガキヒロフミさんらが制作したイラストや制作過程をスキャンした資料を展示。「街や建物が好きで自分がイラストの中に入り込みたいと思う空間を描きたい」(カミガキさん)と細部までこだわった緻密(ちみつ)なデザインが特徴的。
会場には、アメリカの鉄道会社がスポンサーとなり、全米180以上の鉄道を祝う祭典「National Train Day2010」のイラストレーターに選ばれて描いたイラストや、昨年手がけた「The New York Times Magazine」のカバーイラストなど商業用やプライベートで手がけた作品を「ごちゃ混ぜにして」展示。緻密な作品が多いため、比較的大きく出力したものを中心に「カジュアルな展示」を意識し、額縁ではなくキャンバスにイラストを貼る。
メディア関係者や知人などが多く訪れた開催初日。周囲の反響に対して「注目されることへのプレッシャーを感じる」と苦笑いするカミガキさん。来場者には、「ギミック的な発見を楽しんでほしい」とも。今後は、「自分の腕を磨いて2008年末から取り組み始めた海外での仕事に力を入れたい」と意欲をみせる。
開催時間は11時~20時(最終日は15時まで)。入場無料。5月30日まで。