見る・遊ぶ

サンフレッチェ広島のホームスタジアム「エディオンピースウイング広島」が開業

2月1日に開業した「エディオンピースウイング広島」

2月1日に開業した「エディオンピースウイング広島」

  • 17

  •  

 サンフレッチェ広島のホームスタジアム「エディオンピースウイング広島」(広島市中区基町)が2月1日、オープンした。

キャプテン翼の巨大壁画「Peace Wall」

[広告]

 屋根付きのサッカースタジアムでは国内初の「まちなかスタジアム」となる同施設。地上7階建てで、広さは約4万9000平方メートル。観客席は中四国最大の約2万8520席を備える。スタジアム内には、国立競技場と同じサイズの大型ビジョン(高さ9メートル、横幅32メートル)を設置し、座席はJリーグ最大の42種類を用意する。

 この日は、キャプテン翼の巨大壁画「Peace Wall」も初披露した。大きさは高さ2メートル95センチ、横幅3メートル80センチ。スタジアムと市中心部を結ぶペデストリアンデッキを通り抜けた先の2階コンコース東側に常設する。スタジアムグルメも充実させ、3階コンコース売店を中心に2階、5階の3フロアに16店が入る。売り子サービスも導入し、客席にいながらビールを購入できる。

 サッカーの試合日以外でも観光スポットとして楽しめるコンテンツを展開する。2月1日にオープンした「広島サッカーミュージアム」では、広島サッカーやサンフレッチェの歴史やスタジアム建設までの道のりを紹介する。歴代のサンフレッチェユニホームの展示や、体を動かしながら楽しめる体験型コンテンツを用意するほか、エントランスにはサポーター投票で選ばれた歴代のイレブンや監督を描いた巨大壁画を置く。広さは990平方メートル。

 グッズショップは東側バックスタンド2階に設ける。売り場面積は約400平方メートル。ファナティクス・ジャパンと共同運営する。グッズ点数は200種類以上。試合日ごとにサンフレッチェグッズの取り扱い点数を増やしていくという。同所へのオープンに合わせて閉店したシャレオ内のショップでは約60種類を扱っていたことから、3倍近く増えた。サンフレッチェグッズのほか、広島土産も扱う。2月6日からプレオープンし、10日にグランドオープンを迎える。このほか、試合日を除いた指定日にはスタジアム内の施設をめぐる「スタジアムツアー」も行う。

 新サッカースタジアム建設の構想は、2000年代からあった。契機となったのは、サンフレッチェ広島がJ1初優勝した2012(平成24)年。Jリーグのプロクラブ資格制度「Jリーグクラブライセンス制度」の導入により新スタジアムの必要性が強調された。サッカースタジアム建設を求める署名は37万人分集まり、広島県サッカー教会などが2013(平成25)年1月、広島県、広島市、広島市商工会議所に対して、署名が集まったことを報告した。同年6月には広島県サッカー協会を事務局とするサッカースタジアム検討協議会を設置。サンフレッチェは2013年もJ1優勝し、連覇を果たしている。

 2014(平成26)年には、建設候補地が「旧広島市民球場跡地」「広島みなと公園」の2カ所に絞られた。広島みなと公園を優位として、調査・検証が進められていた2015(平成27)年、サンフレッチェは3度目のJ1優勝を決めた。当時、旧広島市民球場で開いた優勝報告会で千葉和彦選手会長が、「新スタジアム建設に対しては、結果を持って心を動かす」と意気込みを語っていた。

 2016(平成28)年に入り、サンフレッチェ広島の久保允誉会長がサッカースタジアムの建設地を旧広島市民球場とする「Hiroshima Peace Memorial Stadium(仮)建設案」を発表。県知事、市長、商工会議所会頭、久保会長による意見交換などを経て、2019年に最終候補地が現在の広島市中央公園に決まった。スタジアムは平和記念公園の延長線上に位置しており、建築家の丹下健三氏が戦後に作成した「広島復興計画」にも平和記念公園の延長線上にスタジアムがある「平和の軸線」構想があった。

 オープニングイベントは2月10日。当日はガンバ大阪とのプレシーズンマッチも行う。

 スタジアム東側には商業施設「Hiropa(ヒロパ)」が2024年8月に開業を予定する。芝生広場を囲うようにカフェ、ベーカリー、飲食店、キッズプレイパーク、フィットネスがオープンする。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース