呉の銭湯と湯あがりの一杯を楽しめる飲食店を紹介するガイドマップ「湯の地図」の無料配布が12月26日から、呉市、広島市の観光案内所、宿泊施設などで始まった。
製作は、呉観光協会の平田己恵子さん、NPO職員で呉市街地の活性化事業などに関わる小野香澄さん、デザイナー広本理絵さんの呉市在住の3人で作る「呉の地図つくり隊」。
呉市街に特化したマップ製作は3回目。呉の銭湯と湯あがりの一杯を楽しめる飲食店を紹介するガイドマップ「湯の地図」ップ製作は3回目。これまで、呉では「スタンド」と呼ばれるスナックを集めた「夜の地図」、宿泊施設を紹介する「宿の地図」を発行している。今回は、2016(平成28)年に活動を始めた銭湯同好会「広島銭湯部」も製作に協力した。
平田さんによると、呉観光協会には大浴場併設の宿泊施設についての問い合わせが多かったという。中心市街はビジネスホテルが多いため、案内できる施設が限られる。食事の付いていない宿泊プランが中心のため、食事は周辺の飲食店を利用してもらい、外出ついでに銭湯で風呂に入ってもらおうと企画した。
紹介するのは、広島県公衆浴場業生活衛生同業組合呉支部に加入する銭湯6店。電気風呂、薬湯、サウナなど、銭湯ごとに風呂の種類と特徴をまとめる。銭湯初心者向けに楽しみ方やマナーを解説するほか、「湯あがりの一杯」が楽しめる銭湯周辺の飲食店も紹介する。
呉市の銭湯は近年、設備老朽化、経営者の高齢化、燃料価格高騰などの課題を抱えるが、「呉の地図つくり隊」によると、子どもに来てもらおうとアヒルのおもちゃを湯に浮かべたり、銭湯を会場にしたイベントを開いたりする銭湯もあるという。「地域に残る銭湯文化に触れてもらい、利用客層の拡大につなげようと工夫している」とも。
マップの大きさはB3サイズで、折りたたむとB6サイズになる。オンラインでも公開している。