広島のホテルで客室をワーキングスペースとして利用できるテレワーク向けのデイユースプラン販売が始まった。各ホテルでは、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ客室の稼働率を上げようと工夫する。
宇品のリゾートホテル「グランドプリンスホテル広島」(広島市南区元宇品町)では、4月1日から28日まで、客室を最大6時間利用できるショートステイプランの販売を始めた。12時~21時の間で、客室を6時間まで使える。Wi-Fi完備でテレワークなど、仕事での利用にも対応するほか、駐車場も無料で利用できる。
料金は1人7,000円から。2人利用の場合は1人4,000円から。館内の温浴施設「瀬戸の湯」の入浴と客室へのランチデリバリーやスパトリートメントがセットになったプランも用意する。
広島市内中心部の「リーガロイヤル広島」(中区基町)も今月10日から5月31日まで、最大10時間滞在できるデイユースプランを販売する。新型コロナウイルス感染拡大の対策の一環として、テレワークが広がりを見せる中、客室を仕事場として利用できるプランを企画した。法人向けにも1日から、客室やフロアを貸し切りできるプランを用意する。
客室は、14~25階のスタンダードフロアツインにある禁煙室を使う。料金は、1室1人利用で8,000円。通常、1人で1泊した場合の料金(3万7,510円~)に比べ、割安に設定した。喫煙の客室への変更も可能で、客室にはWi-Fiや加湿空気清浄機を用意する。コーヒーや紅茶などのドリンクとチョコレートも一緒に提供するほか、パソコンやプリンターも台数限定で貸し出す。
同プランは、すでに10件ほどの利用があり、利用者からは「家だと集中できない」「ホテルの客室は、安全で快適な空間」との声が寄せられているという。同ホテル販売促進部の上田加奈子さんは「事態が収束したら、またホテルに足を運んでもらえたら」と話す。