広島をモデルにした児童書「ズッコケ三人組」の40周年を記念して4月8日、広島市こども文化科学館(広島市中区基町)で作者・那須正幹さんの講演会が開かれる。
同書は、短気でおっちょこちょいの「ハチベエ」、物知りで思慮深いが理屈っぽい「ハカセ」、スローモーで気持ちが優しい「モーちゃん」という男の子3人組が活躍する物語シリーズ。
作品の舞台となる「稲穂県ミドリ市花山町」は、那須さんが生まれ育った広島市西区の己斐町(こいちょう)をモデルに描いた。JR西広島駅前には、「ズッコケ三人組」ゆかりの地として、モニュメントも設置されている。
同作品は、1978(昭和53)年に「それいけズッコケ三人組」を刊行して以降、2004年に50巻目となる「ズッコケ三人組の卒業式」まで続いた。作品継続を望む読者からのリクエストを受けて2005年、3人が40歳になってからの話を描いた「ズッコケ中年三人組」を出版。シリーズ化し、2015年に3人が50歳を迎えた「ズッコケ熟年三人組」の刊行をもって、シリーズ完結を迎えた。累計発行部数は2500万部。
講演会は「広島の街とズッコケ三人組40年をふりかえって」をテーマに、講演後は児童書へのサイン会も行う。講演に先駆けて、広島市こども図書館(中区基町)では複製原画や昭和から平成までを作品とともに振り返る年表を展示。ズッコケ三人組と一緒に記念撮影ができるパネルも並べる。
講演会は13時30分から。当10時から、こども図書館で整理券を配布。入場無料。定員250人で申し込み不要。