JR西日本と瀬戸内海汽船が3月から、高速船「はやしお」で瀬戸内海の島めぐりを楽しむ「せとうち島たびクルーズ」の運航を始める。
同ツアーでは、広島・呉から竹原へ向かう「東向き航路」、しまなみ海道・生口島の瀬戸田から呉・広島へ向かう「西向き航路」の2コースを設定する。船内では海上からの風景やその地に根付く歴史などの見どころを専任ガイドが案内するほか、特産品の販売も行う。
どちらのコースも、史跡や古い家並みが多く残る大崎下島・御手洗エリアと「うさぎ島」として話題を集める大久野島の立ち寄り観光プランを盛り込む。高速船「はやしお」はトイレや2階デッキを備え、定員は97人だが、今回のツアーでは最小催行人数を1便88人で運航する。
JR西日本では昨年、せとうちエリアの観光振興に向け、「周遊ルートを構成するアクセス手段」「地域の魅力を発信するツール」として「尾道水道グルメクルーズ」を運航したが、アクセス手段として拠点間を結ぶルート構成には至らなかったことから、今回、瀬戸内海汽船と共同でとびしまエリアの人気の島をめぐる「せとうち島たびクルーズ」を企画したという。
主に首都圏や京阪神、九州、名古屋の各エリアで団体ツアー専用商品として旅行代理店で売り出す。運行期間は3~6月の計28日間。香港や台湾・中国の旅行会社でも販売予定でインバウンド向けの運航日やルートも別途設定する。