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広島・呉の老舗料亭「五月荘」がリニューアル 戦時中には海軍の利用も

リニューアルを機に料亭から和食店へと間口を広げた「五月荘」外観

リニューアルを機に料亭から和食店へと間口を広げた「五月荘」外観

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 戦時中、海軍も利用したという広島・呉の老舗料亭「五月荘」(呉市本通2、TEL 0823-21-5121)が和食店にリニューアルして3カ月がたった。

廊下にずらりと並ぶ額縁は歴代の艦隊司令官から寄贈を受けたもの

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 五月荘は1901(明治34年)創業。海上自衛隊内で「海軍さんの料亭」として知られ、日本海軍から「メイ(五月)」と隠語で呼ばれていた過去も持つ。最盛期は十数軒あったという「海軍料亭」の中で、現存するのは同店のみ。客室や廊下には同店が所有する絵画や書、工芸品などの一部を展示する。博物館から貸し出し依頼を受ける品もあるという。

 経営は広島・呉で飲食店「潮家」を展開する「しお家」(呉市安浦町安登)。前経営者から創業115年の歴史を終わらせたくないと打診を受け引き継いだ。敷地面積は約100坪、3フロア構成で各フロア(50坪)に個室を備え、座敷にも全てテーブルと椅子を用意する。3階には最大80人が利用できるステージ付き大広間もそなえる。

 メニューは呉・広島の食材を使った会席や一品料理を提供する。呉の地酒に加え、三宅本店「千福」の大吟醸「王者」のラベルを海上自衛隊呉地方総監部仕様にした「提督」(720ミリリットル、1万円)も。飲食店では同店のみが提供している。

 ターゲットはランチとディナーで異なり、ランチ=30~40代以上の女性、ディナー=企業の宴会や会食など。七五三やお食い始め、長寿のお祝いなど、幅広い利用用途に対応する。地元の神社や大和ミュージアム、旅行会社から連携の話もあり、婚礼会場としての需要も見込む。客単価は、ランチ=1,500円、ディナー=5,000円から。

 「昔ながらのおもてなしの良さを残しつつ、『歴史がある五月荘だからこそできること』を大切にしながら、お客さまに喜んでいただきたい」と同社の池田佳幸社長。今後は大和ミュージアムや呉市とも連携し、展開をしていく予定。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=17時~21時30分。火曜定休。

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