広島のバーが主催する被爆体験の聴講会-開催から50回

「原爆の語り部の会」を始める前に50回を迎えての思い話す冨恵さん

「原爆の語り部の会」を始める前に50回を迎えての思い話す冨恵さん

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 広島市内で「昼間から飲めるバー」として営業するスワロウテイル(広島市中区本通、TEL 082-577-3270)で毎月6日に開かれている、原爆被災者の体験を聞く「原爆の語り部の会」が1月6日、50回目を迎えた。

被爆体験を証言する新宅さん

 同店は、広島の歓楽街・薬研掘で同名のバーを運営する冨恵(とみえ)洋次郎さん(広島県出身)が昨年出店した2号店。被爆3世の冨恵さんは、店を使って音楽やトークライブ、朗読などのイベントを開催しており、「ピースボランティア」として平和資料館のガイドも務めている。

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 語り部の会は8月6日に限らず、毎月6日に被災者の協力を得て被爆体験を聞く場を設けたもの。約1時間の被爆体験、原爆被害の概要をまとめた5分間の映像上映、ボランティアによる被爆体験記の朗読を行っている。

 いつもと同じように始まった「語り部の会」でこの日、被爆体験を証言したのは爆心地から1.5キロメートル離れた自宅で被爆した新宅勝文さん。多くの被災者は幼少時代に被爆しているが、新宅さんは当時20歳。被爆者の救助にあたった体験や原爆投下前の広島の様子を証言し、約15人が聞き入った。

 50回を迎え、「高齢の方ががんばって証言してくれるから続けられる」と冨恵さん。被爆から65年経った今、被災者の高齢化により被爆体験の継承が深刻化するなかで、「今後も(語り部の)会を継続していきたい」と冨恵さんは力を込める。