カフェ併設のギャラリーが1周年-広島在住の元デザイナーが運営

店主の船本由利子さん(右)と現在展示中の作家たけちようこさん

店主の船本由利子さん(右)と現在展示中の作家たけちようこさん

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 「いつでも誰でも新しい発見や出会いを期待できる場所でありたい」と広島在住の元デザイナーが横川本通り商店街にオープンした、カフェ併設のギャラリー「カモメのばぁばぁ」(広島市西区横川町1、TEL 082-232-5074)がオープンから1周年を迎えた。

カモメの看板が掛かる白い店舗

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 商店街の通りに面した小さな理髪店跡に同店を開業したのは、イギリスの語学留学から帰国したばかりの船本由利子さん。広島で30年余りデザイナーとして活躍した船本さんは、3人の子どもの独立をきっかけに、興味のあった英語を勉強するためイギリスへ約1年間留学。人種や年齢を超えた現地での生活に「人生観が変わるほどの刺激を受けた」という。帰国後は、留学中に書き留めたスケッチを展示したいと広島市内の貸しギャラリーを回ったが、2年先まで予約で埋まっていたり、使用料金が高額だったりとギャラリーでの展示を断念した。

 留学中に諸国を放浪し、「生きることに精一杯な国」も見てきたという船本さんは「日本に帰って来ると何とかなると思った」と笑みをこぼし、「だったら自分でギャラリーを作ろう」と多くの人が集える場所を作ることを決心した。

 ギャラリーの運営に関するノウハウはなく、手探りで作業する毎日は「今でも変わらない」と船本さん。約6坪の店には、来場者が作品を見ながらゆっくり話ができるようにとカフェスタイルを取り入れた。オープン後は告知をしていなかったため利用者が少なかったが、アートで生計を立てる「プロ」作家のギャラリー利用をきっかけに利用者が少しずつ増え、現在では2010年のギャラリー使用予定もほぼ埋まっているという。

 同店では、1周年をめどに店名にも組み込んだ「カモメ」のイラストを常連客に一人ひとりに描いてもらったオリジナル手ぬぐいや、映画「カレンダー・ガールズ」のように内面から輝いている少し高齢の女性をモデルにしたヌードカレンダーの制作を企画している。常連客には、アート、ステンドグラス、陶芸、書など幅広いジャンルの作家やアートに興味のある人、教員らが多いという。

 営業時間は10時30分~20時。火曜定休。

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