
前日と5度以上の気温差のあった12月5日、広島市民球場(広島市中区基町)でカープOBオールスターゲームが開催され、約28,000人が訪れた。
朝から粉雪が舞う中、開催された同イベントは市民球場ラストイヤーの記念行事の一環。往年のカープ選手59人は初優勝した1975年のユニホームを着てグラウンドに登場。「カープ」「広島」の2チームに分かれて対戦するとあってスタンドは多くのファンでにぎわった。
開会式前のセレモニーでは、外野のオーバースイングを競う「ホームラン競争」が行われ、山本浩二選手、衣笠祥雄選手、高橋慶彦選手、達川光男選手が参加。達川選手は本番前の試打のみを行い、野村謙二郎選手が代打を務める場面も見られた。
試合が開始されるとスタンドからこいのぼりを振る人の姿も。寒空の下、カープの赤い法被姿に身を包みこいのぼりを振っていたのは十年来のカープファンだという広島市在住の日野硬一さん。「こどもの日に揚げていたものを持ってきた」と言う日野さんは試合中、球場のスタンドを一周しようと内外野、2階席と回っていた。
スタンドには福屋広島駅前店(南区松原町)で先月開催された、復刻モデルユニホーム入札オークションで落札したユニホームを着て観戦するファンも。背番号27番の上村和裕捕手のサイン入りユニホームを落札したという岡山市在住の大塚徹さんは「ボーナスが飛びました」と苦笑いしながらも最後の市民球場で初めて袖を通すユニホームに満足そうな表情を見せた。
試合は3対0で「カープ」が「広島」に勝利した。