広島県の温井ダム(安芸太田町)が7月25日から8月29日にかけて、夏の放流を行う。
温井ダムは、広島市周辺の市街地を洪水から守り、普段飲んでいる水を安定して供給するために2001(平成13)年に安芸太田町の温井エリアに建設された太田川水系では初の多目的ダム。
アーチ式ダムとしては黒部ダムに次ぐ、日本で2番目の高さ156メートルを誇る。ダムの長さは、6両編成の新幹線とほぼ同じ長さの382メートル。水がたまる広さは1.6平方キロメートルで、カープ本拠地のマツダスタジアムと比べると約125倍の広さという。ダム湖は龍姫湖(りゅうきこ)と名付けられ、ダム湖100選にも選ばれている。
放流は例年4月から5月にかけて中位標高放流設備から行うが、今年は新たな試みとして夏場にも実施する。放流日には、通常は一般立ち入りができない管理用階段の通称「しわい階段」も一般開放する。この階段は、温井ダム下流面の堤頂から底部に続いており、約100メートルの高低差がある。
このほか、X(旧ツイッター)では、あると便利な持参物や放流の見学ポイント、場所によってどのくらい濡れるかなど、中位標高放流の楽しみ方も紹介する。下流広場では水しぶきが舞い上がるため、雨具の持参を薦めるほか、堤体エレベーターは混雑が予想されるため、早めの来場を呼びかける。
放流は毎週木曜の11時開始。8月29日まで。7月27日・28日も11時、14時に放流する。気象や河川、ダムの水量の状況により、急きょの放流中止やスケジュールを変更する場合は、ウェブサイトやXで知らせる。7月27日・28日には、アウトドアイベント「Lake Time’24-Summer Party」も開く。予約制でSUPやカヤック、ウェイクサーフィンなどを用意するほか、フードや物販ブースも出店する。