広島電鉄(広島市中区東千田町2)が運行する宮島線が8月22日に開業100周年を迎えた。
宮島線は現在の広電西広島~草津間で1922(大正11)年8月22日に開業した。同社では、「宮島線開業 100 周年記念事業」として、2023年3月まで利用客や地域住民、電車ファンへの感謝を伝えようとイベントや限定グッズの販売を予定する。
宮島線(2 号線)を表す赤色と、宮島線の沿線に広がる海の青色を基調にデザインした100周年シンボルマークを宮島線電車のヘッドマークとして掲出し、運行する。対象車両は、宮島線運行車両約35編成。
記念グッズは3種類用意する。宮島線の方向幕アクリルキーホルダー全10種類(1個400円、ランダム販売)と宮島線の路線図、沿線の名所や特産品を描いたフェースタオル(1,200円)、宮島線を運行してきた歴代の車両(高床車、旧ドルトムント市内電車など)から、現在活躍する車両(5200形グリーンムーバーエイペックス、「3700形ぐりーんらいなー」など)をデザインしたA4サイズのクリアファイル(2 枚組600円)。いずれも今月25日から、本社そばの千田、広島駅などの営業センターで取り扱う。
宮島線で長年運行している車両 3100形3編成のうち、3101号に往年の「宮島線直通色塗装」を復元する。1950(昭和25)年代後半に始まった宮島線と市内線の直通運転では、「直通車両」であることが分かりやすいように、特有の塗装を施した。オリエントピーチ色による塗装で、広島電鉄では通称「直通色」と呼ばれる。その後、1980(昭和55)年に導入を始めた3500形以降の新型電車では「ぐりーんらいなー」塗装が施されるようになった。1997(平成9)年導入の3950形からは形式ごとに固有の塗装を採用しており、車両の代替が進んだ結果、現在では営業運行車両に直通色塗装を残す車両はいないという。
開業100周年を機に、塗装を営業用車両に復元することで、宮島線の歴史の一部を現代によみがえらせる。対象車両は3100形。1985年に2両連接の2500形を改造して3両連接とした車両で、リバイバルに当たっては、3100形としてデビューした当時の姿に復元する。塗装実施は9月下旬を予定。
あわせて、9月18日には3101号の宮島線直通色リバイバル塗装のプレ企画として、現行ぐりーんらいなーカラー3編成を並べた撮影会を商工センター入口駅近くの広島電鉄荒手車庫で開く。イベントプラットフォーム「peatix」専用ページより申し込みが必要。受け付けは8月29日12時から。参加料は1人5,000円。各回先着30人。