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広島駅南口広場の再整備計画発表 駅ビル建て替え、広電ルート新設も

2025年春に開業する広島駅ビル外観イメージパース(広島市提供)

2025年春に開業する広島駅ビル外観イメージパース(広島市提供)

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 広島市、西日本旅客鉄道(以下、JR西日本)、広島電鉄が3月15日、広島駅南口広場の再整備計画を発表した。これにより、路面電車の駅前大橋ルート新設を含む南口広場の再整備および駅ビル建て替えを行い、2025年春の開業・供用開始を目指す。

路面電車が乗り入れる駅ビル「交通広場」イメージパース

 駅ビル「ASSE(アッセ)」は1965(昭和40)年に開業。50年以上にわたって営業を続けてきたが、2020年3月に閉館する。新たな駅ビルは鉄骨造りで、地上20階・地下1階。商業施設とホテル、駐車場で構成し、商業フロアはショッピングセンターとシネマコンプレックスを軸に計画する。運営はショッピングセンター=中国SC開発、シネコン=松竹マルチプレックスシアターズを予定する。店舗面積は約2万5000平方メートルで、広島駅橋上・高架下で営業する商業施設「ekie(エキエ)」と合わせると商業フロア面積は約3万6000平方メートルとなる。

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 駅ビル最高階にはJR西日本ホテルズの新ブランド「ホテルヴィスキオ」が入る。客室は約400室で、駅北口直結のホテルグランヴィア広島が運営する。駐車場は駅ビル直結の約500台に加え、駅北西に別棟で約400台を計画する。

 現在、駅南口広場で離発着している路面電車は高架で2階フロアに進入し、在来線中央改札口、新幹線改札とも段差なくフラットに行き来できる「交通広場」として整備する。屋根を高い位置に設け、自然採光や自然換気を取り入れるとともに眺望が楽しめる空間に仕上げる。折り鶴をイメージした「折り」のデザインを採用し、新幹線口ペデストリアンデッキや広島駅自由通路と空間イメージを統一する。このほか、交通広場を中心に福屋広島駅前店やエディオン蔦屋家電、ビックカメラともペデストリアンデッキでつなげる。

 路面電車は駅前大橋ルートを新設し、猿猴橋町電停は廃線する。猿猴橋町を通る迂回ルートに比べ、広島駅から直線的に稲荷町を結ぶことで紙屋町まで軌道の計算では約4分の短縮となる。新たに松川町付近にも電停を作り、宇品港までの移動時間短縮を見込む。電停の新設は1999年のJA広島病院前(宮島線)以降初めて。八丁堀や紙屋町と平和記念公園、市役所、大型SC「イズミ」、現代美術館を巡る「循環ルート」も導入し、回遊性向上を目指す。

 広島駅南口広場の再整備は2014年9月に3者が合意した基本方針に基づいて検討を進めてきた。広島駅周辺は福屋を核テナントにした広島駅南口Aブロック市街地再開発(エールエールA館)が1999(平成11)年に開業したことをきっかけに二葉の里土地区画整理や若草町地区、ビックカメラや超高層の免震タワーマンション「シティタワー広島」が入るBブロック市街地再開発、エディオン蔦屋家電やスポーツクラブ「ゼクシス」、超高層分譲タワーマンション「グランクロスタワー広島」などから成るCブロック市街地再開発の市街地開発事業に加え、新幹線口広場の再整備やペデストリアンデッキ、広島駅自由通路などの基盤施設が順次完成している。