「くま」さんの名で親しまれる路上手紙人(うたし)・熊谷哲也さんの実演「あなたを見て手紙を書きます」が7月5日、広島・流川のショットバーダイニング「DOING」(広島市中区流川町7、TEL 082-243-5464)で行われる。
熊谷さんは5年前から路上で人を見て手紙を書く活動を始めた路上手紙人。相手を見て、筆ペンで手紙を書くことから「あなたを見て手紙を書きます」と名づけた。白黒調の作品は、色紙に書くことが多い。完成した作品には、「くま」という愛称と似顔絵、筆が描かれたはんこが押され、傍らには完成日と「ありがとう」の文字を添える。
手紙人の原点は、学生時代にアルバイトで経験した営業職。そのころの経験が今も基盤になっている。路上で活動を始めた当時は介護福祉士として働いていたが、今年4月に退職し独立した。仕事を通して、「いろいろな気持ちを経験できた」と熊谷さん。人とのうまい接し方は、自分の見方を変えることだと気づいたという。自分の経験を前向きに生かせればと始めた創作活動では、「頑張れ」と背中を押すよりも、「のんびりしたら」というメッセージを作品に込める。
これまで、路上や広島市内の百貨店や熊野・筆の里工房、尾道のカフェで実演を行ってきた。2006年には人気フォークデュオ「ゆず」の北川悠仁さんに路上で声をかけられたことも。制作は手紙(うた)に限らず、結婚式のウエルカムボードの作成依頼も多いという。
同店では、イベントと同時に手紙展も開催され、色紙を中心とした約40点の作品を展示する。制作料金は500円からで、色紙のサイズによって異なる。
営業時間は18時~4時。当日、熊谷さんは22時~4時まで店で実演を行う。
ポエムピクチャー・アーティストの村中美香子さんが雑貨店で個展(広島経済新聞)路上手紙人(うたし)くまPublic Bar DOING