平成30年7月豪雨災害で被害を受けた西日本を旅行で応援しようと割引クーポンの配信が宿泊予約サイトで始まった。
特に被害が大きかった広島、岡山、愛媛では災害以降、宿泊キャンセルや大型宴会の中止が相次ぎ、地域経済への影響が懸念されている。広島県が8月4日発表した推計によると災害が発生した7月9日以降の宿泊キャンセルは約12万件、観光影響額は約45億円という。
楽天トラベルやじゃらんネットなど、宿泊予約サイト各社では被災エリアの風評被害などにより、影響を受けている九州、中四国、関西、岐阜を対象にした観光復興支援として宿泊などの割引クーポンを発行。
楽天トラベルでは7月23日にページを立ち上げ、自社と該当エリアの宿泊施設が拠出する割引クーポンを掲載した。宿泊施設が発行するクーポンは災害前から発行していたが今回、エリアを集約したほか、新たにクーポンを発行した施設もある。
行政が拠出したクーポンでは岡山県が8月3日に1000枚を用意したが、県が事前に告知していたこともあり、配布開始から1時間で利用上限の1000枚に達した。8月10日には鳥取県が400枚を配布する。楽天トラベルの担当者は「非常に反響がある。今後、自治体が増える可能性もある」と話す。クーポンの利用期間は9月末までの宿泊を対象としており、専用ページは9月下旬までの開設を予定する。