大河ドラマ「平清盛」の放映に合わせた観光キャンペーンなどで盛り上がりを見せる広島に12月15日、平清盛と親交があったとされる人物をモチーフにした広島市佐伯区のキャラクターが誕生した。
人物の名前は佐伯景弘(さえきかげひろ)。今からおよそ800年前に、現在の佐伯区を含む広島県西部「佐伯郡」を支配していた豪族で、厳島神社の神主。安芸守(あきのかみ)となった平清盛が神社への信仰を深めると、佐伯郡司(郡の長)でもあった佐伯氏と親交を深めていったという。
平清盛より少し年上で、兄のような存在でありながら、参謀として活躍した人物ではないかとイメージを膨らませた。宮島街道沿いにある佐伯区のキャラクターとして、市と商工会が同区在住の漫画家・甲斐さゆみさんにデザインを依頼した。
「知的で落ち着き、優しいイケメンをイメージした」と同区担当者。先にお披露目となった同ドラマ広島県推進協議会キャラクター「ひろしま清盛」に合わせて、アニメ風のキャラクターで制作。「さえき景弘くん」の名称で誕生した。
ドラマの放映は1年間だが、「一過性で終わってはいけない」と担当者。佐伯区の史跡などを市民に紹介する歴史講座を区内の公民館で開き、商工会を通して特産品などの開発も予定。地域間の連携を図りながら、「イベントや観光の掘り起こしを行いたい」としている。