日本の伝統的なコミュニケーション空間「縁側」を再現しようと、木製のベンチに漆を塗るワークショップが9月3日・4日に広島市内で開かれる。
ワークショップは広島市立大学で漆造形を専攻する学生や卒業生ら有志が主催。2つで一対となるL字型ベンチに、赤や緑、青など9種類の漆を円形に切り取った木のスタンプで押していき、色鮮やかなベンチの完成を目指す。ベンチの大きさは、幅=1.5メートル、奥行き=50センチ~1メートル、高さ=40センチ。
ベンチは、東日本大震災で被害を受けた福島県で今秋の開催を予定する「会津・漆の芸術祭2011~東北へのエール~」へ出品。縁がわの空間を作ることで、「会話や家族の団らんを描いた」と学生代表を務める都野夏未さん(24)。9色の漆には、赤は情熱や太陽、黄は笑顔、明るいなど、それぞれ意味を持たせた。
8月27日には、広島平和記念公園内の原爆ドーム対岸でワークショップを開催。観光客など県外からの参加者が目立った。翌28日は、同大学で小学生以下を対象に開いたイベント内でも実施し、2日間で約200人が参加。1人につき1回、漆を塗ったスタンプを押した。
目標とする参加人数は1000人。会場は、3日=横川駅前のスーパー「フレスタモールカジル横川」(広島市西区横川町)のイベントスペース、4日=広島パルコ向かいのアリスガーデン(中区新天地)。市街地での開催とあり、市内在住者を中心とする参加に期待を寄せる。
開催時間は10時~16時。参加無料。