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広島で医療分野を学ぶ学生らが「募金活動」-募金の輪は全国へ

八丁堀交差点に面した天満屋広島八丁堀店(胡町)前で募金への協力を呼び掛ける学生たち

八丁堀交差点に面した天満屋広島八丁堀店(胡町)前で募金への協力を呼び掛ける学生たち

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 広島で医療分野を学ぶ学生たちが、市内中心部の街頭で東日本大震災への募金協力を呼び掛けている。

本通りでも募金活動を行う

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 募金活動を行うのは、広島大学医学部を中心に県内で医療を専攻する学生らで構成する医療サークル「HALS(ハルス)」のメンバーなど約10人。代表の久保田希さんは震災翌日、社会人有志による募金活動を人づてに聞き、友人と参加した。連日報道される被災状況を見て、「何かしたいと思った」久保田さん。春休み中ということもあり、「大学生ならばより活動しやすいのでは」と同じ思いを持ったサークルのメンバーと話し合い、日曜から活動を始めた。

 初日は、電車通りや本通りなど数カ所で募金活動を行い人通りを調査。約6時間で141万5,284円の募金が寄せられた。「反応が大きい」とメンバーの永田英恵さん。「頑張って」「少ないけれど」と声をかけられることも多く、「お茶やパンの差し入れもいただいた」と話す。

 2日目からは、「同じ場所で行うことで信頼度を高めたい」と本通りの広島アンデルセン(広島市中区本通)と八丁堀交差点に面した天満屋広島八丁堀店(胡町)前の2カ所に絞って活動を開始。1カ所に3人~4人が立ち、募金箱や被災状況など毎日情報を更新しているチラシを掲げながら協力を呼び掛けた。信用を得るために首から学生証とネームカードを下げ、大学やサークル名をプリントした紙も募金箱に貼り付けた。

 活動には、趣旨に賛同したメンバーの友人やサークルの活動を通して知り合った県外の学生も参加。九州で看護を学ぶ新坂幸大さんは、来月から社会人として働く大学4年生。サークルのメンバーと同じように、「九州から何かしたい」と感じた新坂さん。「一から準備を進めるよりも、活動を開始しているところへ行って協力しよう」と月曜朝から募金活動に加わった。

 学生による募金活動は広がりを見せ、同サークルには県内外からの募金活動のやり方に関する問い合わせも寄せられる。「佐賀や熊本でも呼びかけが始まっている」と久保田さん。新坂さんも「ノウハウを持ち帰って九州で伝えたい」と話す。3月13日・14日の2日間で寄せられた義援金は315万3,747円。現在、口座を開設して管理しているという。義援金は、活動期間の終了目安としている今月20日まで募集し、以降は広島大学を経由して日本赤十字社へ届ける。

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