「面白いと思った」―――そう話すのは広島美少女図鑑を手掛けるウェブ制作会社アルフォンの阿賀野智央社長(29)。
会社を創業して10年、何か新しい事業を始めようと考えていたときに目にしたのがテレビ番組で取り上げられていた美少女図鑑。たまたま目にした番組だったが、美少女図鑑の印象が強く残った。
美少女図鑑の生みの親で「新潟美少女図鑑」を手掛けるテクスファーム(新潟県新潟市)の近藤大輔社長にアポを入れ、話を聞くと事業内容はもとより近藤社長の人柄に引かれた。「この人と一緒に仕事がしたい」。今年1月、広島では未創刊の媒体の立ち上げを決意した。
女性が「かわいい」と共感できる女性をその地方で見つけて取り上げていく同紙。同性が共感できるかわいらしさを提供していくために、モデルは広島を生活圏とする女性から選ぶ。「かわいらしさに年齢は関係ない」(同)と年齢制限を設けず、応募に自薦・他薦は問わない。
ロケ地はモデルや読者が見慣れた広島の街を使い、広島発の「ファッション写真集」を目指す。モデルの募集は「広島美少女図鑑」のホームページでの受け付けがメーン。「広島美少女図鑑」の編集スタッフが街でスカウトすることも。3月からは広島パルコそばのアリスガーデンで公開登録会を毎月開催し、広島での認知向上にも努める。
エリア限定「美少女図鑑」、広島でも5月に発行へ-全国9番目(広島経済新聞)
直前まで準備作業に追われた1回目の公開登録会。休日のアリスガーデンには、広島パルコや並木通りに近いことから多くの若者が集まっており、パルコ前にイベントのPRを目的に設置した「美少女」の写真が人々の興味を誘った。設置したのは、他のエリアで発行されている美少女図鑑の写真。目立つようにA2サイズに印刷し、4枚を張り合わせてポスター形式で展示した。
客と注目を集めるイベントにしたいと学生が運営するカフェバー「ロッキンジャム」も簡易カフェを出店。撮影に参加した女性に無料ドリンクを振舞うサービスを行い、カフェスペースには、他のエリアの美少女図鑑を閲覧できるようにし、休日の買い物を楽しむカップルや女性たちの興味を惹いた。
昼過ぎから開始した公開登録会には、事前に携帯や同編集部あてにメールで応募していた15人を含む約30人が撮影に参加。事前登録者のうち、会場訪れたのは5人。「登録したが予定が合わないなどの理由があるのでは」(同)と前向きに捕らえ、残りは阿賀野さんらスタッフが当日声を掛けた。
当日は、テレビや情報誌も取材するなど媒体の認知度は高い広島美少女図鑑だが、課題も残った。会場にはパネル以外にイベントを告知する看板を設置しなかったので、「何をやっているのか伝わりにくかった」(同)。参加者からはテレビ局の取材の様子に「近寄りにくかった」との声も。
次回は、看板の設置やバルーンを利用し、「何をしているのか伝わるようにしたい」(同)と話す。現在は衣装やヘアメークの協力店を募り、4月5日に開催する2回目の公開登録会に向けて準備を進めている。