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特集

広島「食」のテーマパーク-駅前お好みひろば
空きスペースも目立つ施設の現状と新たな取り組み

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■お好み焼き店が集合-駅前ひろばの現状

 2006年10月にオープンした、広島のお好み焼き店が集合したフードテーマパーク「ひろしまお好み物語駅前ひろば」。温かみのあるダウンライトで照らされた400坪の1フロアに、昭和40年代の屋台スタイルのお好み焼き店を再現したことで話題を呼んだ。オープン当初は26店舗が軒を連ねていたが、相次ぐ撤退により現在では約半数の14店舗へと減少。フロアを1周してみれば、閑散とした空き店舗スペースも目に入る。

 昨年の利用者は約24万人。テーマパーク故に修学旅行生やツアー客の利用が多く、観光客が7割を占める中、施設は旅行代理店やホテルとプランを組み、どの店舗でも利用できるチケットを販売している。相次ぐ撤退、運営会社の新設立。施設では、観光客のみならず、地元・広島の人にもっと利用してもらえるように2周年を前に転換を試みている。今回、各店舗に数あるお好み焼きの中からおすすめの1枚と施設内のイチオシ「他店舗」を聞いた。

■店長おすすめの1枚とイチオシ「他店舗」を直撃

  エレベーターを降りて左手に見えるのは「元祖たむちゃん」(TEL 082-568-7852)。鉄板の前に立つのは店長の田村豊和さん(写真左)。おすすめの1枚は、田村さんの好物のハムとチーズを入れた「とろとろスペシャル(温玉つき)のお好み焼き」(1,100円、写真右)。鍋のふたでチーズを溶かしながら「男女問わず人気のチーズにハムを混ぜた」と話す田村さん。席数=15席。

【イチオシ】チーズはモッツアレラを使用しており、発想が新しい「生ちゃん」

 サンフレッチェのユニフォームが目立つのは「大地」(TEL 082-568-7844)。海外のサッカー好きが高じて、地元のサッカーチームを応援していると話す店長・竹清英明さん(写真左)。おすすめの1枚は海鮮が豊富な「海の恵み」(1,400円、写真下)。カキ、イカ、エビ、タコ、とびうおの卵「とびこ」などが入る。席数=16席。

【イチオシ】関西弁の店長とキャベツの甘みを生かしたあっさり目なお好み焼きな「BOSS」

 持ち帰っても麺が固くならないように蒸した麺を使用しているのは「生ちゃん」(TEL 082-568-7846)。店長の下井清次さん(写真左)のおすすめは、マヨラー専用のお好み焼き「ぶちマヨスペシャル」(1,150円)。マヨネーズとモッツアレラチーズの組み合わせは抜群だという。席数=14席。

【イチオシ】細い生麺を使用し、アルバイトに若い女の子が多い「さとべえ」

生ちゃん

 日替わりに行われるイベントでトッピングが無料になるのは、大根おろしのトッピングが人気の「SOZO」(TEL 082-568-7843)。おすすめは、イカ天(105円)、大葉(210円)、ネギ(158円)がトッピングされた「肉玉そば」(788円、写真下)。小ぶりなお好み焼きなについて店長の采岡研作さん(写真左)は「女性に人気が出るように」と話す。席数=16席。

【イチオシ】濃厚な「センナリソース」を使い、ふわっと焼き上げる「たむちゃん」 

 調味料を使わず素材の味を引き出すのは「拾番」(TEL 082-568-7847)。店長の庄章俊さんは「お好み焼きはキャベツの味に左右される」と話す。おすすめの1枚は、広島の名物カキが6粒入った「かきすぺしゃる」(1,575円)。観光客が多いのでよく出るという。席数=14席。 

【イチオシ】麺をドーナツ状にパリパリに焼き、特注の天かすを使用する「こっちじゃん」

 5種類の海鮮がおすすめと話すのは、夫婦でお好み焼きを焼く「さとべい」(TEL 082-568-7828)の店長・増田智志さん。1口サイズにカットされたエビ、イカ、タコ、ホタテ、カキにボリュームのあるキャベツで作る「海鮮スペシャル」(1,350円)は「豪華でリーズナブル」と話す。席数=14席。

【イチオシ】女性に好評な大根おろしのトッピングを行っている「SOZO」 

 「焼人」のTシャツがトレードマークの「焼くんじゃ。」(TEL 082-568-7842)店長の庄野史一さんは卵が完璧な半熟になるよう、半熟卵を使用する。おすすめは、キムチや半熟卵を2つしようした「とろーり焼」(1,000円)。刻んだ大葉を生地の中に入れる。席数=14席。

【イチオシ】卵をお好み焼きの中に半熟に近い状態で入れる「大地」

 ソースの代わりにドレッシングをかけて食べる「かいわれのお好み焼き」など斬新なお好み焼きを提供するのは「BOSS」(TEL 082-568-7841)。関西弁の店長・岡本正樹さんは、ととろが入った「月見風お好み焼き」(1,200円)をすすめる。関西風ではお好み焼きの生地に山芋を入れるので、広島風にも取り入れたという。席数=16席。

【イチオシ】やわらかいキャベツの甘みとパリパリに焼き上げた麺のバランスがおすすめの「きゃべつ」

 今年創業10周年を迎える「ちんちくりん」(TEL 082-568-7850)。施設内唯一の女性店長・清水典子さんがすすめるのは「生めんスペシャル」(1,260円)。しっかりゆがき大豆製の油をかけた麺は、「水分のあるしっとり麺に見えてパリッとしている」。大葉のトッピングは創業当時から行っている。席数=22席。

【イチオシ】流川に本店を置き、一杯飲んだ後に食べたくなる「越田」。

麺が特徴のお好み焼き店「ちんちくりん」-駅前ひろばに出店(広島経済新聞)ちんちくりん

 流川で半世紀の歴史を持つ老舗の「越田」(TEL 082-568-7840)がすすめるのは、シンプルな元祖お好み焼き「肉玉そば」(750円)。店長の越田昌洋さんは「お好みの味が分かりやすく、おすすめし続けたい1品」と話す。席数=17席。

【イチオシ】太めのキャベツを、和牛の油で炒める「焼くんじゃ」。

広島の老舗「越田」、お好み焼きのフードテーマパークに出店(広島経済新聞)

 細麺が特徴的な「縁奇縁(えんきえん)」(TEL 082-568-7839)の店長・宇野忠之さんがすすめるのは定番の「肉玉そば」(750円)。丸みのあるお好み焼きを提供する店が多い中、平べったいお好み焼きが特徴的。「定番中の定番。まずこれから食べてほしい」と宇野さん。麺にハバネロを練りこんだ「ハバネロ焼き」(850円)は、食べ切れなかった人もいるほど。席数=15席。

【イチオシ】お好み焼きのネーミングがおもしろい「電光石火」。 

 同施設で最も麺がパリパリしているのは「こっちじゃん」(TEL 082-568-7837)。「たまご麺に特注のエビの天かすを入れる」と話すのは店長の山田岳司さん。ドーナツ型に焼いた麺の中に卵を落とす「肉卵そば」(750円)がおすすめで、わさびのトッピングも行っている。席数=19席。

【イチオシ】調味料を使わず素材の味を生かしている「拾番」。

 野菜の蒸らし方が秀逸と好評なのは「きゃべつ」(TEL 082-568-7836)。あっさりしたお好み焼きにはリピーターもいるという。オーナーの西口秀匡さんおすすめは、イカやイカ天、大葉が入った「きゃべつスペシャル」(1,280円)。大量にかけられたネギが特徴。席数=18席。

【イチオシ】極細生麺を使用している「縁奇縁(えんきえん)」。

 オムレツのように具や麺を卵でくるむドーム型のお好み焼きが特徴的な「電光石火」(TEL 082-568-7851)代表の竹長篤史さんは店名が商品名の「電光石火」(1,050円)がおすすめという。ふっくらとしたお好み焼きには、イカ天や大葉などシンプルな具が入る。席数=24席。 

【イチオシ】ぱりぱり麺とかわいい店長が注目の「ちんちくりん」。

電光石火

■空き店舗のお好み焼き店を貸し出すレンタルブース

 お好み焼き店の鉄板もそのまま維持してある空店舗のうち、4店舗を10月から「レンタルブース」として貸し付けを開始する。施設管理の同ブースでは、1人3,500円(3時間)~で4人から貸し切りが可能。お好み焼きの食材と飲み物の代金は使用料金に含め、施設から提供する。食材の持ち込みも自由で、予算を提示すれば肉などの食材を施設が準備するサービスも行う。施設では、大学生の2次会やビジネスマンの歓送迎会、ファミリーなどのイベント利用を見込む。3年後にはレンタルブースを2店舗まで減少し、お好み焼き店を増やす予定。

 施設内では、他にも空いている6店舗を使用して物産ブースを来年2月に開設予定。広島の郷土品や鮮魚・野菜などを取り扱い、地元との連携を図る。

  施設が共同出資で設立した新管理会社「広島お好み広場」の社長就任したのは「SOZO」を経営するキャリースルー社長の柿木貴雄さん。「施設単体で考えずに、広島の観光名所と協力して相乗効果を生みながら『細く長く』やっていきたい」と5年、10年後を見通す柿木さん。広島駅利用者だけではなく、宮島や平和公園と企画を組んで、広島の「食」のイメージが強い「お好み焼き」をアピールしていく。施設では、3年後に現在の約2倍となる50万人の利用客を目指す。

「お好み焼きランキング」投票開始-お好み物語駅前ひろば(広島経済新聞)お好み焼きランキング結果発表-1位は「電光石火」(広島経済新聞)

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