広島の劇場サロンシネマ(広島市中区大手町5、TEL 082-241-1781)で2週間限定公開する「参加型」ミステリー映画「苦い蜜」の記者会見が4月30日に同劇場で行われ、主演の金子昇さんと広島市出身の亀田幸則監督が会見に臨んだ。
ワンシュチュエーション作品の同映画は、シックな英国調のビートルズ・バー「リボルバー」を舞台にした密室推理劇。バーのオープニングパーティーで、この日のために集めた「ザ・ビートルズ」のオリジナルLPレコードで「幻の貴重版」と言われる1枚のLPレコード「ブッチャー・カバー」が消える盗難事件が起きる。そして、その1年後にバーに集まった14人の男女が事件の真相を探っていくストーリー。
撮影は、1番のシーンから順番に撮影していく「順撮り」で進め、演劇的な手法を用い、説明的にならないよう「見る側に近い感覚で撮影を進めた」と亀田監督。14人のキャラクターを演じる俳優陣も「それぞれの年代なりの実人生を反映し、個性を際立たせることができるメンバーをそろえなければならない」とこだわった。
探偵を演じる主演の金子さんは、せりふ量の多い「説明役。話すスピードを意識した」という。自ら「ハチャメチャな監督で役者に迷惑をかけた」と話す亀田監督には、「監督にはそれぞれのカラーがある。亀田色はこういうものだ」と特に戸惑いもない様子で話した。
公開は同劇場で5月14日まで。