劇団四季が10月22日、11月の広島公演開幕を前にミュージカル「キャッツ」の舞台仕込みを上野学園ホール(広島市中区白島北町)で公開した。
広島では約12年ぶり、3度目の上演となる「キャッツ」。広島初となる新演出、楽曲も今回登場する。舞台と客席が一体化した劇場構造が特徴で、猫の目線で作られたゴミのオブジェなどの装飾で物語の舞台である都会のゴミ捨場を再現する。劇場を「キャッツ・ワールド」に仕立てるゴミのオブジェは2000個を超える。実物と比べて約3.5倍の大きさで、広島にちなんだ熊野筆、むさしの弁当の包み紙など、ご当地ゴミは18種類21点を設置する。猫たちの通り道も53カ所設けたという。
今回の広島公演では、舞台装置を11トントラック52台、4トントラック2台で搬入。劇団四季の中でも最大規模という。このうち、ゴミのオブジェだけでも、11トントラック3台を占める。設営期間は1カ月半。作業スタッフはアルバイトを含め1日130人で作り上げる。座席も舞台装置を搬入設置するため、226席を撤去した。上野学園ホールは全1861席だが、見えづらい席も除き、全1406席で営業する。
舞台監督の村田舟さんは「ほかの作品とは一味違った大変迫力のあるセットで皆さんお待ちしている。キャッツ・ワールドを体感しに足を運んでもらえたら」と呼びかける。
「キャッツ」広島公演は11月11日開幕。チケットは現在、2025年2月2日分まで販売している。2月5日から千秋楽2月23日までのチケットは11月16日から一般販売する。