広島県東広島市のJR西条駅周辺で毎年10月上旬に開催される日本酒の祭典「酒まつり」は今年、オンラインと各地での物販を中心に開く。酒まつり実行委員会が8月30日に発表した。
「酒まつり」は例年10月10日・11日に開催されてきた日本酒イベント。駅周辺で酒蔵7軒が営業する西条は広島の「酒都」と呼ばれ、イベントは毎年20万人を超える人出でにぎわう。酒蔵では試飲や蔵見学、コンサートなどを開き、来場者をもてなすのが恒例だった。
イベント開催から30周年を迎えた2020年は、新型コロナウイルスの影響で例年通りの開催を断念。「2020オンライン酒まつり」と題して、クラウドファンディングやユーチューブを使ったラジオ、酒まつりの歴史や杜氏がこだわりを明かすオンライン配信などに取り組んだ。
昨年に引き続き、今回も飲食を伴う従来のイベントは中止する。実行委員会では、コロナ禍でも開催できる「酒まつり」の形を模索し、日程や会場を10月1から31日までの1カ月に延長。10月を「酒まつり」月間として盛り上げる。
コンテンツは、地域応援、オンラインに分けて構成する。地域応援では、限定の地酒や日本酒を使った「酒スイーツ」を道の駅「湖畔の里 福富」や広島県の産品販売を行う「ひろしま夢ぷらざ」、広島空港、ショージパイパス店で販売する。スタンプラリーも東広島市9町(西条町、八本松町、志和町、高屋町、黒瀬町、福富町、豊栄町、河内町、安芸津町)で開く。
ユーチューブは昨年に引き続き活用する。太鼓の演奏や酒類総合研究所へ潜入、酒蔵見学、蔵で働くスタッフへのインタビューなどのコンテンツを配信する。クラウドファンディングでは、東広島市9町で同時に打ち上げる花火の資金集めを行う。