毎年45万人が訪れる広島の夏祭り「とうかさん」が6月4日~6日、オンラインで開催される。新型コロナウイルスの影響により、例年通りの開催は昨年に続き中止する。
圓隆寺(広島市中区三川町)は、緊急事態宣言の延長を受けて、無参拝での委託祈とうを実施する。開帳法要など儀式をライブ配信し、授与するお守りなどの縁起物は、6月4日からオンライン授与所で取り扱う。
間接的な参拝方法として現在、祭りに合わせて「とうか大明神」へ供える写経を受け付けるほか、VTuberの皐月れもんさんがPRアンバサダーとして、祭りを盛り上げる。寺では「遠方の方や、お寺にお参りすることが難しい方などに利用いただければ」と呼び掛ける。
「とうかさん大祭」は、圓隆寺の総鎮守である「稲荷大明神」の祭り。御神体である「稲荷大明神」は法華経(ほけきょう)の守護神で稲荷を「いなり」と唱えず、音読みで「とうか」と呼んだのが語源になっている。「えびす講」「住吉神社祭り」と並ぶ広島の三大祭りで、別名「ゆかたの着始め祭り」としても知られる。期間中、圓隆寺を中心とした中央通り一帯は、毎年45万人もの人出でにぎわう。