近畿大学附属広島高校・中学校福山校(福山市佐波町)が6月8日、「マグロ」のマスクカバーを使ってマスクを楽しく着用する動画をツイッターで公開した。
動画では、生徒や教職員がマグロのマスクカバーを用いて、それぞれの場所でのマスク着用を呼び掛ける。マスクカバーは、ペーパークラフト製で外出自粛要請が続き、マスク不足が暗い話題としてニュースに取り上げられていた4月中旬に近畿大学(東大阪市小若江3)が企画した。
同大学は、クロマグロの完全養殖に向けた研究を1970(昭和45)年から行っており、2002(平成14)年に世界で初めて完全養殖に成功した。その後は、「近大マグロ」として広く流通し、「マグロ大学」と呼ばれることもあり、マスクカバーのデザインにマグロを取り上げたという。
ペーパークラフトは、5月上旬からウェブサイトで無料公開を始めた。ツイッター公開後は、小学生や幼稚園児を中心に制作事例が投稿され、老人ホームのスタッフが着用している姿を見た年配の男性が笑っている写真やマグロになりきり泳ぎ回り風呂に入って親子で一本釣りのまねをする子どもたちなどの投稿が相次いだ。
同大学の広報担当者は「マスクというアイテムは本来、体調不良でもなければ使用せずに過ごせるもので、少しネガティブな印象があるように思うが、それを使わざるを得ない今、これをご覧いただくことで、『アホやな~』と笑ってもらったり、マスクを着けることを少しでも楽しんでいただけたら」と話す。