イオンモールが4月27日、広島市郊外の広島西風新都にアウトレットを核にした地域創生型商業施設「THE OUTLETS HIROSHIMA(ジ アウトレット広島)」(広島市佐伯区石内東4)をグランドオープンする。
同施設は、「アウトレット」「エンターテインメント」「地域との出会い」の3つのカテゴリ-を融合させた同社の新事業として展開する。敷地面積は約26万8000平方メートル、延べ床面積は約7万2000平方メートルの鉄骨造・地上2階建て。約200テナントが出店し、アウトレット店は127店舗が占める。このうち広島初出店は117店舗。従業員数はモール全体で約2000人を雇用する。
施設は1階=飲食や物販、エンターテインメントから成る「ライフデザインフロア」、2階=アウトレットフロアで構成する。エンターテインメントゾーン「ほしかげシティ」には、通年利用できる屋内型のアイススケートリンクを導入する。リンクは3面に分け、スケートやカーリング、アイスバンパーカーを用意。トランポリンコーナーも併設し、31面を使って遊ぶことができるほか、ボウリングや体験型VR集積ゾーンを有する「プラサカプコン」では、6人同時プレーを楽しめる「ゾンビウェイ」が国内初登場する。
広島の食や名産品を集めたゾーン「なみのわガレージ」にはセレクト編集型ショップ「SAKKAZAKKA(ザッカザッカ)」を配し、約100坪の店内に200社が出店。瀬戸内・山陰エリアのクリエーターらが協力し、体験イベントも予定する。土産販売ゾーン「よりみちマルシェ」では、海外で500店舗を展開する台湾のタピオカミルクティー専門店「KOI Cafe」が沖縄に続き、国内2店舗目となる「KOI The」を出店。フードフロアには約1000席・11店舗が連なるフードコートを構え、団体の観光ツアー客向けに事前予約席として約150席を設け、観光需要にも対応する。
飲食・レストランフロアの中央には食品に特化した新コンセプト店をイオンスタイルが展開する。販売している食材を使ったメニューをオーダー形式で提供し、約280席で食事を楽しめる。地域との連携では、広島市が市中心部から約60キロ圏内にある24市町で構成する「広島広域都市圏」の情報発信拠点「Vベース」を出店する。
広島への出店について、同社の吉田昭夫社長は「広域交通のアクセスの良さ」と説明し、商圏に想定する車で110分圏内からのアプローチのしやすさを挙げる。アウトレット業態の空白エリアである広島での買い物ニーズを捉え、来店頻度を高めるコンテンツの一つにアウトレットを据えたほか、広島市のインバウンド消費に期待を寄せ、「一つの観光拠点」になるよう、従来のモール出店とは異なり、地域に入り込み、地元企業の出店誘致にも力を入れたという。
グランドオープンは4月27日。駐車場台数は約4000台。無料開放し、オープン時には臨時駐車場も設ける。