現代美術のグループ展「ヒロシマ・オー~広島の育むアート」が2月3日より、旧日本銀行広島支店(広島市中区袋町)で始まった。
同展は、広島市立大学の学生らが中心となって企画したもの。今年で2回目の開催となり、昨年は同所で約1,000人を動員した。今年の参加は23グループ。
作品点数は約40点。「個展の集合体という位置づけ」と広島市立大学の黒田大祐さん(25)。立体オブジェ=「そらむし」(吉田朗さん)は、ピカピカのプラスチックのゆがんだ円形状のものに空模様を塗装し、「東京の空のない場所に空を持ち込む」というコンセプトで制作したという。杉浦見奈子さんのウサギをモチーフにした素焼きの作品や、「声をあげない子」と題された子どもの「リアルな」立体作品などが、窓のない地下の1室にずらりと並んでいる。
同展が開催されているのは広島の被爆建築物・旧日本銀行広島支店内。さまざまな作品が地下の金庫室や待合室などに展示されている。「アートがなじみにくい(難しい)空間で、建物を意識した作品を展示することに挑戦できたのでは。この場所で開催することに意義を感じる」と黒田さん。
開催時間は10時~19時(最終日は16時まで)。同17日まで。