広島市現代美術館(広島市南区比治山公園)で2月24日、女性作家による作品を取り上げた特集展示「女たちの行進」が始まる。
女性作家の作品に注目した同展はコレクション展の一つ。コレクション展は2部構成で、同館のコレクションを代表するような「名品」を紹介する「コレクション・ハイライト」も同時開催する。こちらは男性作家の作品ばかりを集め、対比を楽しめるのも見どころの一つという。
同館によると、2017年は女性に対する差別の告発や女性の権利を巡る動きに注目が集まり、「フェミニズム」という言葉がクローズアップされた一年だったという。「アートの世界では、1960年代後半から80年代にかけて、欧米を中心にフェミニズムへの関心が高まり、過去に見過ごされてきた女性作家を発掘し、美術史や美術館という公の場に女性が参加することに貢献してきた時期」とも。
日本においても1990年代に欧米のフェミニズム・アートの紹介や研究の翻訳が盛んになり、女性作家に焦点を当てた展覧会が開催されるようになった。美術館で作品が収集されるようになり、同館も開館以来、女性作家による作品を収集してきたが、作家数で見ると全体の1割にすぎないという。今回の特集では、その中から約3分の2に当たる作家20人の絵画、立体、写真など、計44点を展示する。
開催時間は10時~17時。月曜休館。6月17日まで。