「介護される人の感性に働きかけ、安らぎをもたらす商品開発」をテーマにした介護関連商品の展示即売会「アートな介護」が7月11日、広島・福屋八丁堀(広島市中区胡町)で始まった。
数値化できない効果や満足度をもたらす介護を軸にしたアートプロジェクト「SAN・JYU・MARU プロジェクト」が主催。メンバーは福屋のシーズンバックのイラストなどを手掛けるグラフィックデザイナー川原信子さん、色彩プロデューサー稲田恵子さん、建築家の山嵜雄二郎さんの3人で、プロジェクトは昨年結成した。各専門分野のノウハウを集結し、社会的意義のある新たな価値の創造と社会貢献を目指す。
会場には、認知症の人に向けた写真のパズルやイラストレーター、グラフィックデザイナーによる「おむつバッグ」、ベッドサイドで利用できる携帯用照明「携帯用さくら色照明」など、開発したアートな介護商品18アイテムをそろえる。参加者は趣旨に賛同した約20人。同展に合わせて開発したという商品も並ぶ。
障がいを持つ人の立ち上がり動作や歩行を補助する歩行電動支援機「アルファローラ」はミハマ(東広島市)代表の宮野直樹さんが制作。利用者の重心を足先にかけることで立ち上がりと腰の負担を軽減するという。このほか、色やデザイン性に優れたスウェーデンのコミカップ社が手掛ける介護用品も販売する。
会期中、医療や文化、生活のジャンルで活躍する専門家を招いたギャラリートークも企画。日替わりで、「アートな介護」のヒントを語るという。
開催時間は10時~19時30分(金曜・土曜は20時まで、最終日は17時閉場)。今月17日まで。