広島・中央通りの広島宝塚会館跡地に建築が進む広島ワシントンホテル(広島市中区新天地)に設ける「ひろしまルーム」のデザインが決定した。
ホテルの内装デザインに地元の特色を反映させた「ひろしまルーム」は、全国からビジネスや観光で広島を訪れる宿泊客に客室内でも「広島県らしさ」を感じてもらおうと企画。「広島県が感じられる客室」をテーマにデザインを募集した。
応募は広島県在住または出身者を対象に呼び掛け、デザイナーやデザインを勉強する学生など13組から15作品が集まった。作品は湯﨑広島県知事や松井広島市長を含む13人が審査を行い、選考会で3つのデザインを決定した。
最優秀作品は、宮島や竹原に代表される伝統と瀬戸内の穏やかな海の魅力を融合した空間を演出した「広島フュージョンが醸し出す 和みの空間」。広島産の木を使用した家具など、メイドイン広島でそろえた「THE HIROSHIMA ROOM」、広島県に本拠地を置いている「広島交響楽団」「広島東洋カープ」「サンフレッチェ広島」の3大プロがコラボレーションした「P3 HIROSHIMA ROOM」の2デザインが優秀作品に選ばれた。
広島への関心を高め、地元にゆかりのあるデザインを取り入れテーマを活用することで、「ホテルへ愛着を持っていただきたい」と、藤田観光企画グループ広報担当の北原靖子さんは期待を寄せる。「ひろしまルーム」は3部屋を用意。客室に特徴を出すことで他ホテルとの差別化を図る。
建設を予定する複合ビルは地下1階~地上14階。同所には広島ワシントンホテルのほか、パルコの新業態「広島 ZERO GATE」も出店する。フロア構成は、パルコ=1階~3階、ワシントンホテル=4階~14階。予定客室数は266室。2013年10月の開業を目指す。