広島・紙屋町の「広電ビル」「広電ビル別館」「さくら広電ビル」跡地に2月17日、複合用途ビル「広島トランヴェールビルディング」(広島市中区紙屋町1)が完成した。
計画から7年、交通アクセスの利便性の良さを特徴とする同ビルは、路面電車やアストラムライン、バスターミナルなど、充実した交通網と商業施設やオフィスの集積地に構える。フランス語で「緑の電車」を意味する、施設名称の「トランヴェール」。広島を走る路面電車のように、「街のシンボルになれば」と命名した。建築主は広島電鉄(東千田町2)、三井不動産(東京都中央区)、CMTBファシリティーズ(港区)、もみじ銀行(胡町)の4社。
敷地面積は2,804平方メートル。フロア構成は、地下1階~地上3階=商業店舗や銀行、地上4階~14階=オフィス。エントランスは地上と地下の2カ所に設け、地下は地下街「紙屋町シャレオ」に接続する。
幅広い客層の利用を想定する商業フロアは、アウトドアブランド「モンベル」をキーテナントに展開。地上1階~2階の2フロアに出店する。店舗面積約240坪。広島市郊外の大型SC「イオンモール広島祗園店」(安佐南区祇園3)に次ぎ、県内への出店は2店舗目となる。
このほか、大手旅行代理店「エイチ・アイ・エス」や「ゼクシィなび」「suumoカウンター」、もみじ銀行、中央三井信託銀行が出店。中四国エリアの旗艦店として位置付けるエイチ・アイ・エスは、航空券やパッケージツアーなど、旅行商品の取り扱いに力を入れる。地下1階では、飲食やサービス店舗が今夏の開業を予定する。
すでに満室となっているオフィスフロアには日本政策金融公庫や三井物産、東レなど、グループ企業を含む9社が入居。2月27日より順次稼働する。
商業フロアは4月19日(モンベル)より、順次開業予定。