広島・郷土の祭「亥の子(いのこ)」を復活させた「イノコ大福フェスタ」が11月2日・3日、袋町公園(広島市中区袋町)をメーン会場に開催される。
長さ13メートル、88本の竹を直径20メートルの円周上に立て、竹の先端に結びつけたロープの力で1.5トンの大きな石を空中につり上げる「大亥の子(おおいのこ)」などを行う同イベント。広島市中央部商店街振興組合連合会とイノコ大福フェスタ実行委員会が主催し、伝統を受け継ぎながら地域住民と商店街が協働で取り組む。
イベントは、2日=前夜祭、3日=本祭の2部構成。広島でオタクやコンテンツ文化を発信する団体「コスカレード」によるコスプレイベントやステージライブ、うらぶくろ商店街振興組合による屋台などが前夜祭で登場する。本祭では、大亥の子や亥の子巡行などを行う。
平安時代から伝わる「亥の子」の歴史は古く、もともとは中国の言い伝えで、無病のまじないから始まった。秋の収穫の祝いやイノシシにあやかった多産祈願などの意味も加わっていったという。広島に伝え残っている理由については、江戸時代に3度にわたる大火事が起こったことがきっかけ。亥の子にこたつを出す習慣があったことから、街ぐるみで火の用心に取り組み、年中行事として定着してきた。
開催時間は、2日=15時~20時、3日=9時~20時30分。問い合わせは同事務局(TEL 082-245-1448)まで。