商店街の「すき間」でアート展-200メートルの通りがキャンバスに

えびす通り商店街のすき間を利用したアート展では、商店街の垂れ幕にもキャラクターをプリント。

えびす通り商店街のすき間を利用したアート展では、商店街の垂れ幕にもキャラクターをプリント。

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 商店街の「すき間」を利用してアート作品を並べていく「すきまあーと・プロジェクト」が現在、広島市中心部のえびす通り商店街(広島市中区胡町)行われている。

参加者へプレゼントするピンバッチ

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 買い物以外で商店街の楽しさを発見したいと約200メートルの商店街をキャンバスに若手アーティスト丸橋光生さんの作品を展示している同プロジェクト。展示作品は、夢中になって踊っている女の子の躍動感を表現した造形物「ビック・パンツ・リズム」とうつ伏せになったポーズの「シーサイド・パンツ」。商店街の約半数に当たる35店舗にオブジェの設置やシルエットをプリントし、作家自身が店舗ごとに配置やデザインをプロデュースした。

 シルエットは商店街のアーケードやアーケードからつるされる垂れ幕、店舗脇に掲げられた統一看板の下に下げた約50センチ四方の板にもプリントし、商店街を彩っている。蛍光色や赤青黄など目立つ色でプリントされた看板を見ながら「ほとんど同じ柄はない」と同プロジェクトスタッフの佐々木圭司さん。一級建築士の資格を持つ佐々木さんは以前、同商店街のアーケードの設計を行った縁で、今回プロジェクトのスタッフとして参加している。

 プロジェクトを共催する同商店街の大崎浩志理事長は、「作品をただ置いておくだけではつまらない」と商店街に隠れた作品やシルエットを探す参加型のゲームも組み込んだ。参加者は手渡された地図を片手に商店街を回り、各店で作品を探していくもので、店舗ではゲームをきっかけに客との会話が生まれた様子。参加した女性からは「歩いてみると知らない店もあった」と笑顔で話した。

 ゲームには、平日は買い物途中の主婦や男性、休日は子どもらが中心に参加。見つけた作品の数に応じて、キャラクターのピンバッチをプレゼントしており、当初1,000個用意したピンバッチは、予想を上回るペースでなくなっており、現在約600個の配布を終了。「展示終了までになくなる」(同)と追加発注もしたという。

 話題性よりも商店街に来れば何か楽しいことがあるという「期待感」を提供できるよう「今後も続けていきたい」と大崎さん。商店街のすきまを利用したプロジェクトは11月に開催される祭り「胡子講(えびすこう)」開催の1週間前まで開催される。

 開場時間は一部路上設置(10時~19時30分)を除き常設。ゲームは10時~17時。開催は10月25日まで。

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