「上がれ!折り鶴」、広島で巨大折り鶴プロジェクト-両翼の大きさをギネス申請

100メーター四方の合成紙で制作した巨大折り鶴の「頭部」「胴体」「しっぽ」を60トンのクレーン車2台と15トンのクレーン車1台の計3台でつり上げた

100メーター四方の合成紙で制作した巨大折り鶴の「頭部」「胴体」「しっぽ」を60トンのクレーン車2台と15トンのクレーン車1台の計3台でつり上げた

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 広島修道大学(広島市安佐南区大塚東1)の第1駐車場で8月30日、ギネス記録へ挑戦する巨大折り鶴の制作プロジェクト「PeacePeaceProject」が行われた。

巨大折り鶴の完成予想図

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 完成すれば巨大折り鶴のギネス記録を更新する同プロジェクトは8月29日・30日の2日間で実施。初日の29日には、雨や風の影響で作業が一時中止になる場面もあったが「水にぬれても平気」という合成紙を張り合わせ、約100メーター四方の巨大な「折り紙」を用意した。翌30日は、朝9時から人力での折り鶴制作をスタート。約350人が参加した。

 6班に分かれた参加者は、クレーンでつり上げるまでの20工程を広大の制作チームの指示によって制作。「柔らかい」合成紙を折り進める作業は、風による影響を大きく受けた。空気が折り目の中に入り込んだり、合成紙が「しわ」になる度に作業を中断し、補修や微調整を繰り返した。西日の差す中行われた、10工程目でようやく「鶴」の形が見え始め、17時ごろから最終工程に入った。

 最終工程で折り鶴の片翼を広げると一般参加者の作業は終了。予定時間を約2時間押したが、広大制作チーム代表の武田惇奨さん(21)は「大きな作業をやるのは今回が初めて。とにかく形にできてうれしい」と喜びを表し、今回のギネス挑戦へ欠かせない「完成までの折り返しが1度だけ」という折り方を考案した広大制作チーム8人で鶴の頭部を作り上げた。

 折り上げるすべての作業が終了すると60トンのクレーン車2台と15トンのクレーン車1台で「頭部」「胴体」「しっぽ」の部分をつり上げる作業へ移行したが、風速4~5メートルの風にあおられつり上げは難航。参加者の多くは会場に残り、つり上げては下ろして補修する作業を約2時間見守ったが、20時45分、総重量1トンの巨大折りはつり上げ中に頭部を破損。プロジェクトは終了した。

 プロジェクト終了後には、主催した音楽バンド「バリデライト」がギネス挑戦にあたって「詩に、歌にした」(ボーカルで実行委員長の三田耕一郎さん)という「千羽歌」を会場そばの特設ステージで披露。プロジェクトに携わったスタッフも登壇し、参加者に感謝を述べた。今回の挑戦では、巨大折り鶴のつり上げは成功しなかったものの、両翼の大きさは81.944メートルと現在のギネス記録78メートルを更新。同プロジェクトでは、両翼の大きさをギネスに申請するという。

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