たい焼き生誕100周年、広島に「たい焼きブーム」上陸

広島では珍しいモチモチした食感の「白い」たい焼き

広島では珍しいモチモチした食感の「白い」たい焼き

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 「たい焼き生誕100年」――たい焼き店「元祖」といわれる東京・麻布十番の老舗「浪花家(なにわや)総本店」(東京都港区)が創業100年を迎えたことから、話題を呼ぶたい焼き。広島では珍しい、モチモチした食感やたい焼きの色で話題を集める「白いたい焼き店」のオープンが相次いでいる。

人気の高い、たい焼きの「ミミ」

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 米粉やタピオカでん粉を使用した白いたい焼き。従来のたい焼きに比べ、モチモチとした食感や目を引く白い色が特徴的な商品。広島では集客効果の高いJR広島駅、横川駅に全国展開する白いたい焼き店がオープンした。

 JR広島駅の地下食品フロアにオープンしたのは北九州市に本部を持つ「たいやき工房 白家」(広島市南区松原町、TEL 082-262-0746)。「のれん分け的な感覚での店舗展開」(本部)を行う同店の運営は、三良(山口県下関市)が行う。

 主力商品の白いたい焼きは従来のたい焼きと異なり、「冷めても端が固くならず、おいしいことやもちのような食感が人気の商品」(本部)。メニューは、しょうゆを付けて食べるあんが入っていない「白焼き」(120円)、小倉つぶあん(140円)、白つぶあん(140円)、カスタードクリーム(140円)の4種類。

 「手早く食べられる気軽さが商品のウリ」と同社の乙部正美社長。提供するまでの焼き時間を考慮し、「お客様を待たせないように」(同)現在は商品数を4種類にとどめる。

 店舗面積は約8坪。オープン日は1,000人以上が来店し3,000個を完売。以降も売り上げは好調だという。購入客の大半は女性で、客単価は約500円。「白焼き」の生地を「もち」として全面に打ち出し、「たい焼き=スイーツ」ではなく、ほかの商品展開の可能性にも目を向ける。

 同時期にJR横川駅前のスーパー「フレスタ」そばにオープンしたのは、「元祖」白いたい焼きの「尾長屋」(西区横川町3、TEL 082-232-3035)。2年半前に福岡県大牟田市で起業し、昨年の秋からFCで全国展開を始めた。出店ペースは早く、「1日に2~3軒では」と同店店長の森園宏三さん。中国エリアへの出店は今回が初めて。

 商材の「たい焼き」をスイーツとしてとらえている同店では、白いたい焼きを冷やした「冷やしたいやき」(160円)も販売。中身の「あん」はやわらかいクリーム状で、ストロベリーチーズ、ブルーベリーチーズの2種類。定番の白いたい焼きでは、黒あん(130円)、白あん(130円)、カスタード(130円)、チョコレート(140円)、抹茶(140円)の5種類を販売。「冷やしたいやき」と抹茶は1日50個限定。

 購入客は学生から高齢者まで幅広く、定番商品のクリームや黒あんの「人気が高い」(同店)。4月のオープンから1カ月が経ち、リピーターや固定客も増えてきた同店では、1日平均1,000個を販売している。店舗面積は10坪。

 白いたい焼きは、「今は珍しいが、その珍しさを定着させたい」と森園さん。数字が落ちやすい夏場を前に意欲をみせる。

 両店ともたい焼きを焼く際に出る「ミミ」の部分は無料で提供。みそ汁や砂糖しょうゆ、鍋に入れるなど食べ方が多様な白いたい焼きの切れ端は購入客の人気も高く、「ミミ」だけを持ち帰る客の姿もあるという。

 営業時間は、白家=10時~20時、尾長屋=10時~21時。

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