アニメを切り口にものづくりのカテゴリーを取り上げる展覧会「ヱヴァンゲリオンと日本刀展」が2月27日、広島・呉の「大和ミュージアム」(呉市)で始まった。
刀匠たちが作品中に登場するやりや刀剣、世界観からインスピレーションを受けて制作したオリジナルの日本刀を披露する同展。すでに岡山、愛知で開催、話題を集めた。広島では同作をはじめ、多くのアニメでイメージソースとして使わる戦艦「大和」を有することなどから、呉が開催地となった。
会場には、現在のデザインを取り込んだ「プログレッシブナイフ」「カウンターソード」などのコラボ作品18点を展示。中でも目を引くのは、長さ3メートル32センチ、重さ22.2キロの「ロンギヌスの槍」。制作者は広島県在住の刀匠、三上孝徳さん、金属造形作家の橋本庄一さん。人気作品とコラボする初の試みに、「挑戦や発展の連なりが伝統になっていく」と三上さん。「時代の息吹を取り入れながら、変わっていくのでは」とも。制作風景は映像でも紹介する。
「ビゼンオサフネ」「マゴロクソード」は、実在する備前長船と関鍛冶の孫六をモチーフにしたものとして制作。作品のテイストから離れすぎず、人が持って使える武器を目指して作ったという「マゴロクソード」の外装に加え、鞘(さや)には初号機のパーソナルカラー青紫を取り入れた。
このほか会場では、刀剣の歴史や種類、制作工程とエヴァンゲリオンの歴史やキャラクターもパネルなどで紹介する。会場には約2メートルの初号機やキャラクターの等身大フィギアも用意。場内は一部を除いて、撮影ができる。会場には同展オリジナルTシャツなど、約500点の関連グッズ販売コーナーも併設する。会期中は約3万人の来場を見込む。
開催時間は9時~18時。火曜休館。入場料は、大人=800円、高校・大学生=600円、小中学生=400円。3月30日まで。