東日本大震災で被災した地域へはがきを送る支援活動に、広島の大学生が中心となって取り組んでいる。
取り組みは、「被災地の中から情報発信するものが不十分じゃないか」と広島大学の学生を中心に組織する青年募金団体「Charity Youth Hiroshima(チャリティーユース広島)」(通称「Hi-cha(ハイチャ)」)が主宰。情報の発信や、家族、友人らと連絡をとってもらうことを目的に、4月からプロジェクトを始動させた。
書くことで気持ちが落ち着くのではと考え、はがきに着目した同プロジェクト。被災地へは、はがきと折り紙各3枚と、使い方や現地に向けて活動している思いを記した文章を1セットにして届ける。折り紙は、「心に落ち着きを持ってもらえたら」と同封。集まったはがき5500枚は仕分けを行い、これまで2度、現地に入る関係者に託した。
はがきの送り先がない人に向けて、文章には大学のあて先を明記。6月半ばから返信も届いた。「感謝の気持ちや現状、苦しい気持ちが書いてあった」と同団体代表の一木さん。震災発生後は、「被災地のことが分からないので、どうしたらいいのか分からなかった」と心境を吐露するが、「少しでも役に立てていると実感した」とも。
継続して活動することに、「気持ちをつないでいくのが難しい」と課題も見えるが、震災をきっかけに、「今まで知らなかった人と、支援したい気持ちでつながっていった。人とのつながりが広がるのを感じた」と一木さん。
活動は8月末で締め切るが、「年明けには年賀状の余剰分が出るので、また再開したい。同じような気持ちを持った人と一緒に活動できれば」と今後も活動の継続を目指す。