一般社団法人瀬戸内プロジェクトin広島は、NPO法人木野環境と共催で広島ならではの課題を解決するためイベントを、25年5月~26年2月まで「牡蠣養殖ツール回収清掃イベント」という名で開催いたしました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。

・開催概要:広島県の主要産業である牡蠣養殖に起因する海洋ごみ(牡蠣養殖パイプ、発泡スチロールフロート)の現状を広く周知することを目的としています 。県民の皆様がこの問題を「自分事(ジブンゴト)」として捉えるきっかけを作り、清掃活動を通じて環境意識を高めていただくための取り組みです 。この2種のごみを入れるための回収BOXを製作、設置しました。海を楽しみにきた方にも拾う活動に参加してもらうための啓発にも繋げ、さらには、回収した牡蠣養殖パイプはアップサイクルし、県民の意識変革を促します。
・日程:2025年9月13日
・開催場所:ヒューマンビーチ長瀬/広島県江田島市能美町中町
・参加人数:40名(広島県内の幼児を含む37名と愛媛県松山西中高等学校3名)
・協力団体:江田島市、江田島カヌー?楽部
2025年2月に実施された調査(1038名対象)では、約70%の方が「牡蠣養殖パイプ」の存在を知らず、認知の低さが課題となっていることが分かりました 。また、パイプを知っている方の中でも、海への流出まで認識している方は約50%に留まっています 。 流出したプラスチックごみは、海洋生物が飲み込むなど生態系へ悪影響を及ぼしているため、現状を打破するための体験型イベントを企画いたしました 。

1. 宮島清掃「海ごみゼロウィーク キックオフイベント」
日程: 2025年5月31日(土)9:30~12:00
場所: 廿日市市宮島包ヶ浦
参加人数: 45名(うち高校生36名)
活動成果: 合計19.52kgのごみを回収し、そのうち牡蠣養殖パイプは13.4kgに及びました 。
2. 江田島清掃「牡蠣養殖ツール回収清掃イベント」
日程: 2025年9月13日(土)
場所: ヒューマンビーチ長瀬(江田島市能美町中町)
参加人数: 40名(広島県内の幼児37名、愛媛県立松山西中等教育学校の生徒3名を含む)
活動内容: 砂浜に漂着した牡蠣パイプや、細かく砕けた発泡スチロールフロートを、穴あきボール等の道具を使用して丁寧に回収しました 。
クイズ形式の授業: NPO法人木野環境により、「なぜごみが出るのか」「回収後にどうすべきか」を子供たちにも分かりやすく伝える授業を実施しました。
広域連携の報告: 愛媛県の高校生が、広島の牡蠣パイプが海を越えて愛媛にも大量に漂着している現状を報告しました。解決策として、海中で分解される「生分解性パイプ」の普及活動についても発表が行われました 。

今回のプロジェクトでは、「自分たちで回収したごみが、役に立つものに生まれ変わる」という過程を参加者に直接見て、感じてもらうことを重視しています。
1. 専用回収箱の設置による自走型ごみ拾い
イベント当日だけでなく、普段から海を訪れる一般の方も拾ったごみを入れられるよう、専用の回収箱を製作・設置いたしました 。
設置場所: 廿日市市(宿泊施設・競艇場)、呉市(飲食施設)、江田島市(ビーチ)の計4か所です。
2. アップサイクル:ごみから「ベンチ」へ
回収した牡蠣養殖パイプは、木野環境の技術によって「ベンチ」へとアップサイクルされます 。
成果の可視化: 完成したベンチは26年2月20日(金)に回収場所などへ寄贈・設置され、自分たちの手で拾ったごみが、誰かが座って休めるベンチに生まれ変わる様子を見せることで、ごみを「資源」として捉える新しい意識を育みます。

〈設置場所〉
▽廿日市・宮島エリア
宮島リゾートハウオリ(住所)広島県廿日市市大野11638-2
ボートレース宮島(住所)広島県廿日市市宮島口1丁目15-60
▽呉エリア
cafe SLOW(住所)広島県呉市倉橋町551
▽江田島エリア
ヒューマンビーチ長瀬(住所)広島県江田島市能美町中町
〈清掃活動参加者〉
・牡蠣養殖ツールの海洋ごみ問題は知ってはいたけど、実際に見たのは初めてだった。良い経験になった。子供も参加できてよかった。
・宮島の清掃活動(弊方主催)も参加して、楽しかったのでまた参加した。いろんな人の話が聞けるので嬉しい。会社の人たちとまた参加したい。
・子どもと楽しくごみ拾いできたし、海洋ごみについて理解を深める事ができた。個人的に今後もこのような活動をしてみたい。またこのようなイベントを心待ちにしている。

〈各ベンチ設置施設担当者〉
・回収箱を設置して265日間で約378.57kgのパイプが集まった。ベンチのような見えるものにアップサイクルできたら、回収への行動へつながると思う。
・子ども達も浜で遊び感覚で牡蠣パイプを拾ってくれるので、回収の声掛けもしていきたいと思う。
・次は発泡スチロールフロートの対策を考えて欲しい。魚たちへの影響が大きいと思う。
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人瀬戸内プロジェクトin広島
URL :
https://hiroshima.uminohi.jp/
活動内容 :本団体は、広島県を中心とした瀬戸内海の海を未来へより良い形で引き継ぐため、海が抱える問題や連環する自然環境全体の問題に『自分事』として取り組むことを目的に活動している。
団体名称 :NPO法人 木野環境
URL :
https://www.kino-eco.or.jp/
CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と日本財団が2020年12月に連携協定を締結し、共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクトです。
外界からの海洋ごみ流入が少ない海域(閉鎖性海域)である瀬戸内海をフィールドに、1.調査研究2.企業・地域連携3.啓発・教育・行動4.政策形成の4つの柱で事業を推進しています。
https://setouchi-oceansx.jp/