広島スカラ座で「シネマ歌舞伎」-独自作品上映でシネコンと差別化

シネマ歌舞伎で上映する「連獅子」のワンシーン

シネマ歌舞伎で上映する「連獅子」のワンシーン

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 歌舞伎を映画館で気軽に楽しんでもらおうと広島・立町電停前の映画館「広島スカラ座」(広島市中区基町、TEL 082-511-4901)で3月23日から、歌舞伎の舞台作品を録画した「シネマ歌舞伎」の上映が始まる。

「らくだ」のワンシーン

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 シネマ歌舞伎は、まるで舞台を見ているような「美」と芝居小屋の楽しさや感動を伝える「臨場感」が特徴の作品。舞台公演をHD高性能カメラで録画し、映画とはテイストが違う新しい映像作品に仕上げる。2003年春に開発に着手し、同年8月に「野田版 鼠小僧」を撮影。2005年に東京で公開を皮切りに全国で「鷺娘(さぎむすめ)」「日高川入相花王」「京鹿子娘二人道成寺」などを上演しており、観客は15万人を突破した。

 同館で上演するのは、中村勘三郎さん主演・山田洋次さん監督作品「人情噺文七元結」、坂東玉三郎さん主演「ふるあめりかに袖はぬらさじ」、中村勘三郎さん・勘太郎さん・七之助さん共演の「連獅子」の3作品。「連獅子」は中村勘三郎さんと坂東三津五郎さん共演の「らくだ」も同時上映する。

 今回は、「初心者でも楽しめるようバランスを考えた上映作品」(同館支配人の中村宏さん)をラインアップした。「『らくだ』『人情噺文七元結』は落語が元ネタになっており、『連獅子』は歌舞伎でイメージしやすい作品では」と中村さん。同館は利用客の年齢層が高いため、「支持されやすいのでは」(同)と分析する。通常、洋画を中心に上映している同館では、独自の上映作品を組んでシネコンとの差別化を図る狙い。

上映期間は、「人情噺文七元結」=3月23日~4月3日。「ふるあめりかに袖はぬらさじ」=4月4日~同17日。「連獅子」「らくだ」=4月18日~4月30日。チケットは前売り=大人(1,500円)、当日=中学生以下(1,000円)、大人(2,000円)。席数は、広島市内最大の828席。

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