日本の現代アートの若手として注目を集める日本画家・福井江太郎さんと陶芸家・青木良太さんのコラボ展「五感的空間」が12月18日、天満屋広島八丁堀店(広島市中区胡町、TEL 082-246-5111)7階の美術画廊で始まった。
4代続く画家の家系に生まれた福井さんの作品は、ダチョウをテーマにしたものが多い。「ダチョウをはじめて書いたのは大学の卒業制作」と福井さん。大きな体に小さな頭、直線と曲線というダチョウの姿に「おもしろさと相反する二面性に人間的な部分を感じた」と10年以上描き続けるダチョウの魅力を話す。福井さんは、文化庁が優れた美術作品を購入する「文化庁買上優秀美術作品」に2003年度、日本画家として34歳という若さで選ばれ、新橋花柳界の象徴だった料亭「花蝶」のふすま絵を手掛けている。
富山県出身の青木さんは2006年、東京ドームで毎年開催されている大規模な器イベント「テーブルウェア・フェスティバル」でグランプリを受賞している。作品は、柔らかい繊細な質感と独特のフォルムが特徴。
会場に並ぶのは、福井さんのダチョウをテーマにした作品「凛《リン》」(4,515,000円)、「悠《ユウ》」(84,000円)や2005年から描き始めた花がテーマの「フラワーシリーズ」など日本画約30点と青木さんのボウル「Bol Blance ボウル」(6,825円)や皿など陶芸作品約200点、青木さんの作った素焼きの状態の陶器に、福井さんが絵付けしたコラボ作品「タマゴ華入」(420,000円)ほか約30点。
展示期間中は、青木さんが作った「陶額」に福井さんが即興で絵を描くうライブペインティングやトークショーも行う。格式の高いイメージが強い日本画だが、「若い人にも見に来てほしい」と福井さんは笑顔で話す。
開催時間は10時~20時(最終日は16時まで)。今月24日まで。ライブパフォーマンスは12月20日・21日の13時30分から。入場無料。