
広島城天守(広島市中区基町)の来城者数が8月8日、1300万人を達成し、記念するセレモニーが開催された。
1300万人目になったのは、青森県から初めて広島を訪れた小学5年生の子ども。両親と共にくす玉割りに参加し、公益財団法人広島市文化財団から認定証と記念品が贈られた。子どもはかぶとや刀を身につけ、広島城のキャラクター「しろうニャ」と記念撮影を行い、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
広島城は毛利輝元によって築城が始まった。その後、福島正則、浅野長晟の居城として広島の歴史と発展を見守ってきた。1945(昭和20)年の原爆投下で天守は全壊したものの、1958(昭和33)年に鉄筋コンクリート造で外観が復元され、郷土館として再出発した。以来67年間、武家文化を伝える歴史博物館として多くの人々に親しまれている。
現在の天守は老朽化が進み、2026年3月22日に閉城が予定されている。広島市文化財団の大村昭彦館長は「多くの国内外の方々に支えられ、この日を迎えられたことに感謝する。これからも多くの人の記憶に残る城を目指したい」と述べた。